クラウドソーシングのプロフィールとSNSのDMだけで案件を受けていると、単価の話になった瞬間に手が止まります。相手はあなたの仕事をまだ見たことがなく、判断材料は提案文の数行しかありません。
結論から言うと、無料のまま公開までは届きます。今回比較した4つのうち、サイト側の月額なしで独自ドメインを当てられるのはGitHub Pagesだけです。
ただし無料の範囲は、広告表示・URLの形・計測ツール・書き出しといった、あとから変えにくい場所で切れます。線引きを知らないまま作ると、URLごと作り直すことになります。
今週末のうちに、名乗れるURLを1本だけ持てるでしょうか。
この記事では、無料の限界とツールの選び方、公開までの5ステップを順に整理します。
- 無料のまま公開まで届くこと、そして無料の線が広告表示・URLの形・計測ツールで切れること
- Wix・Studio・Canva・GitHub Pagesの無料範囲の違いと、作品の形式で決まる選び方
- サイト側の月額を増やさずに独自ドメインを当てられるのがGitHub Pagesだけである理由
- 週末2日で公開まで進める5ステップと、各段階の完了条件
ポートフォリオサイトは無料で作れるのか
相談者本当に1円もかけずに、ポートフォリオサイトを公開できるのでしょうか?



はい。サーバーもドメインも契約せずに、自分を説明できるURLを1本持てます。
無料のツールを使えば、公開までは費用をかけずにたどり着けます。サーバーもドメインも契約せずに、自分を説明できるURLを1本持てます。
そもそもポートフォリオサイトとは、作品と実績、対応できる範囲、料金の考え方、問い合わせ先を一つのURLにまとめた場所です。似た役割の媒体はほかにもありますが、できることは同じではありません。
| 媒体 | 主な役割 | 弱いところ |
|---|---|---|
| ポートフォリオサイト | 作品・実績・料金・依頼方法をまとめて見せる | 自分で作って更新する手間がかかる |
| SNSのプロフィール | 日々の発信と人柄を伝える | 投稿が流れて過去の実績を探しにくい |
| クラウドソーシングのプロフィール | そのサービス内での受注に使う | 他社の画面の中なので料金の出し方や対応範囲を設計しにくい |
| PDFのポートフォリオ | 面談や提案の場で手渡しして見せる | URLとして共有・検索されにくい |
相手があなたの名前を検索したとき、断片的な投稿しか出てこないのか、仕事の全体像が一望できるページがあるのか。渡せる判断材料の量は、ここで変わります。
ポートフォリオサイトは作品置き場ではなく、判断材料をまとめて手渡すための場所です。料金の考え方まで載っていれば、初回のやり取りは条件の確認から始まります。
無料プランの制限はどこに出るか



無料プランだと、具体的にどこが不便になりますか?



広告表示・URLの形・容量と帯域・計測ツール・書き出しの五つに出ます。作っている最中ではなく、人に見せる段で表に出ます。
制限が出るのは、広告表示・URLの形・容量と帯域・計測ツール・書き出しの五つです。どれも作っている最中ではなく、公開して人に見せる段になって表に出ます。
| 制限が出る場所 | 無料プランでの中身 | 効いてくる場面 |
|---|---|---|
| 広告・バナー | 提供元のバナーがページに残る | 商談でURLを見せたとき |
| URLの形 | サービス名入りのサブドメインになる | 名刺や提案書に載せるとき |
| 容量と帯域 | 置ける量と月あたりの転送量に上限がある | 写真や動画を増やしたとき |
| 計測ツール | Search Consoleや解析につなげないツールがある | 公開後に改善を回すとき |
| 書き出し | HTMLで持ち出せないと引っ越しは作り直しになる | 別のサービスへ移るとき |
広告とURL Wixの無料プランでは、割り当てられるURLが yourname.wixsite.com/sitename の形式になります。Wixバナーは利用者側で非表示にできません。
容量と帯域 同じくWixの無料プランは、ストレージ500MB、月間帯域幅1GBです(2026年9月6日確認)。出典:Wix 無料プランについて
帯域幅は、訪問者がページを読み込むたびに減っていく転送量のことです。写真を敷き詰めたページは、1回の表示で数MBになります。容量より先に上限へ届くのは、月あたりの帯域のほうです。
動画をそのまま置く使い方も、同じ理由で上限に当たります。配信はYouTubeなどの外部に預けて、ページには埋め込みだけを置きます。
問い合わせの受け口 Wixは無料で作れるフォームが4つまで、StudioのFreeプランで受け取れる回答は100件までです。個人の受注窓口としては足ります。
計測ツール Search Consoleやアクセス解析を無料のままつなげるかは、ツールによって分かれます。公開後の章でツールごとに整理します。
作ったページをHTMLとして持ち出せない場合、別のサービスへ移るには作り直しになります。原稿と画像は、手元にも残しておいてください。
無料サブドメインのURLで信用されるのか
結論から言うと、単価5万円以下でクラウドソーシング経由か相手が個人事業主なら、無料サブドメインのままでも支障は出にくいと整理できます。相手が見ているのは中身で、URLの文字列ではありません。
分かれ目は、稟議や請求書の処理が絡んだときです。社内で回覧される書類にサービス名入りのURLが載ると、規模を推し量られる材料になります。独自ドメインのメールアドレスを求められる取引も同じです。
この線引きは公式に決まった基準ではなく、取引の形態から整理した目安です。
進め方は、次のように分かれます。
- 無料のまま進めてよい:実績が数件で、まずURLを1本持つことが目的。作品は画像とテキストが中心
- 早めに有料へ移る:企業と直接取引がある、独自ドメインのメールアドレスが要る、動画や高解像度画像が多い
無料ツールを選ぶ五つの基準



ツールが多すぎるのですが、どこから比べればよいですか?



あとから変えるほど手戻りが大きい順に見ます。作品の形式、書き出しの可否、独自ドメインが先です。
無料ツールの紹介記事は数多くありますが、選ぶ順番を決めないまま比べると迷います。ここでは五つの基準を、あとから変えるほど手戻りが大きい順に並べます。
作品の形式に合うか 画像・動画・PDF・外部サービスの埋め込みのうち、自分の作品がどれで成り立つかを先に確認します。ここを外すと、作り込んだあとで乗り換えることになります。
書き出しと引っ越しができるか ページのHTMLを手元に持てるかは、条件が変わったときの逃げ道です。今回の4つで手元にファイルが残るのはGitHub Pagesだけで、管理画面型の3つは持ち出し方法を各社ヘルプで確認してから使い込みます。
独自ドメインを当てられるか 将来ドメインを変えるとURLが変わり、名刺や提案書の差し替えが発生します。無料のまま使う場合も、有料化したときにどうなるかは見ておきます。
広告表示が残るか 見た目の印象には関わりますが、有料プランへの切り替えで消えます。優先度は上の三つより下がります。
更新のしやすさとスマホ表示 実績が増えるたびに触る場所なので、管理画面の分かりやすさは効いてきます。運用で取り返せるため、最後に置いています。
職種によって重みは変わります。動画編集なら埋め込みの可否、ライターなら外部記事へのリンクの並べ方、デザイナーなら画像の表示品質が先に来ます。デザイナー職の作品の選び方は、ポートフォリオの作り方をまとめた記事で扱っています。
無料で使える主なツールの比較



結局のところ、どれを選べばよいのでしょうか?



作品の形式で決まります。画像とテキスト中心ならWixかStudio、固定費を増やさず独自ドメインを使うならGitHub Pagesです。
以下は各社の公式ページに記載がある内容だけを、前の章の基準に沿って並べたものです(2026年9月6日確認)。
| ツール | 向いている作品形式 | 広告・バナー表示 | 割り当てURLの形式 | 独自ドメイン(無料時) | 無料での計測ツール接続 |
|---|---|---|---|---|---|
| Wix | 画像とテキスト | Wixバナーが出る。無料では消せない | yourname.wixsite.com/sitename | 接続できない | できない。有料プランと接続済みドメインが条件 |
| Studio | 画像とテキスト、埋め込み動画 | Studioバナーが出る。非表示はMiniプラン以上 | example.studio.site | 接続はMiniプラン以上 | できない。外部アプリ連携はMiniプラン以上 |
| Canva | Canvaで作った画像やスライド | 「Designed with Canva」のフッターが出る | ○○.canva.site | 接続はCanvaプロ | サイト分析の機能はCanvaプロ以上 |
| GitHub Pages | HTMLで組んだページとコード | 広告・バナーの案内なし | owner.github.io | 有料プランなしで接続できる | できる。確認用ファイルを自分で置ける |
無料で置ける量の上限も、同じ4つで並べます。
| ツール | 無料プランでの上限 |
|---|---|
| Wix | ストレージ500MB・月間帯域幅1GB |
| Studio | ストレージ5GB・50ページ・フォーム回答100件 |
| Canva | 無料ドメインで公開できるサイトは5つまで |
| GitHub Pages | 公開サイトは1GB以下・帯域は月100GB(ソフト制限) |
GitHub Pagesの上限は、公式の制限ページに数値で書かれています。テキストと画像が中心のポートフォリオなら、どの上限にも届きません。
容量で迷う場面はほとんどありません。分かれるのは独自ドメインと計測ツールです。
今回は、日本語の管理画面で完結するか、無料のまま公開まで届くかを条件に4つへ絞りました。ペライチやAmeba Owndのようなサイト作成サービス、noteやforiioのような投稿型のサービスは比較から外しています。
候補に入れている人は、独自ドメインの可否とページ構成の自由度を各社の料金ページで確かめてください。
どれを選ぶかは作品の形式で決まる
画像とテキストが中心ならWixかStudio テンプレートを選んで管理画面に流し込むだけなので、土日で公開まで届きます。操作の分かりやすさならWix、余白や文字組みを詰めたいならStudioです。
動画が中心ならStudioにYouTubeを埋め込む 動画ファイルを直接置くと容量の上限に当たりやすいため、配信は外部に任せます。
コードを見せたい、固定費をゼロで続けたいならGitHub Pages 制作物とソースを同じ場所で見せられます。ただし公開範囲の条件があるので、次の二つの見出しを読んでから決めてください。
迷ったら、月曜の朝に公開済みのURLがある状態を優先してください。作り込みは公開後に足せます。
GitHub Pagesだけは無料で独自ドメインを当てられる
今回比較した4つのうち、サイト側の月額を払わずに独自ドメインを接続できるのはGitHub Pagesだけです。Wixは無料プランでは接続できず、StudioはMiniプラン以上、CanvaはCanvaプロが必要です。
今回の4つの中では、月額の固定費を増やさずに独自ドメインの名刺を持てる唯一の選択肢です。ドメインの登録料は別にかかりますが、支払いは年単位で済みます。
無料で独自ドメインを当てられるサービスは、ほかにもあります。今回は日本語の管理画面で完結するかを条件にしたため、NetlifyやCloudflare Pagesのような開発者向けのサービスは比較に入れていません。
必要な作業はブラウザだけで終わります。GitHubアカウントを作り、username.github.io という名前のリポジトリを作ります。
同じ画面でindex.htmlを作成するかアップロードし、設定のPagesで公開元のブランチを選びます。コマンドもGitの操作も使いません。公式のクイックスタートには、変更が反映されるまで最大10分かかる場合があると書かれています。
代わりに、管理画面もテンプレートもありません。見た目は自分でHTMLとCSSを書くことになり、無料テンプレートを流用しても、文章を入れて崩れを直す作業に3〜5時間はみておきます。
無料アカウントではリポジトリが公開になる
GitHub Freeの個人アカウントで使えるのは、パブリックリポジトリのGitHub Pagesです。非公開のリポジトリから公開するには、有料のGitHub Pro以上が要ります。
置いたHTML・画像・PDFは、URLをたどれば誰でも取得できます。しかも一度アップロードしたファイルは、あとから消してもGitの履歴に残ります。
許諾の取れていない納品物や、先方から支給された素材は置かないでください。この点は、後半の契約の章とそのままつながります。
規約の射程も見ておきます。公式の制限ページには、禁止される使い方が書かれています。
オンラインビジネスやeコマースなど、商業取引の促進を主目的とするサイトの無料ホスティングとしての利用は意図していない、という記述です。作品と実績の提示にとどめ、決済や販売の仕組みはこの上に載せない使い方が安全です。
テンプレートはライセンスを開いてから使う
HTML5 UP は全テンプレートがCreative Commons Attribution 3.0で、個人利用も商用利用も改変も認められます。条件はHTML5 UPへのクレジット表記を残すことです。
見た目を整えるつもりでフッターのクレジットを消すと、この条件から外れます。表記を外したい場合は、配布元が用意している有償のライセンスを購入する形になります。
Start Bootstrap の無料テンプレートはMITライセンスで配布されています。ただし配布物ごとに表記が違うことがあるため、ダウンロードしたファイルのLICENSEやREADMEを公開前に開いて確かめてください。
取得したドメインをGitHub Pagesへ向ける
作業は四つです。まずドメイン登録事業者でドメインを取得します。支払いは年単位です。
次に、登録事業者のDNS設定画面を開きます。ここは「このドメイン名をどのサーバーに向けるか」を書く場所です。
| 公開したい形 | 設定するレコード | 向ける先 |
|---|---|---|
www.example.com のようなサブドメイン | CNAME | ユーザー名.github.io |
example.com のようなドメイン直下 | A(4件) | 185.199.108.153/185.199.109.153/185.199.110.153/185.199.111.153 |
公式ページにはIPv6用のAAAAレコードも併記されています。対応する場合は、同じ画面で追加します。
続いて、GitHubのリポジトリでSettingsのPagesを開きます。Custom domainの欄に取得したドメインを入力して保存します。
最後に、証明書の発行が終わったら、同じ画面の「HTTPSの適用」にチェックを入れます。DNSの反映と証明書の発行には待ち時間があるので、公開したい日の前日までに着手してください。
各画面の詳細はGitHub Docs カスタムドメインの管理とHTTPSでサイトを保護する手順にあります。
無料サイトに載せる要素と書き方



サイトには何を、どの順番で載せればよいですか?



プロフィール、実績3件、料金の考え方、問い合わせの順に縦へ積みます。相手が知りたい順です。
ページの構成は、読む相手が知りたい順に並べます。上から、あなたが誰で、何を作れて、いくらで、どう頼めるか、の順です。1カラムで縦に積めば、スマートフォンでもそのまま上から読まれます。
| 上からの順番 | 置くもの | 相手がそこで判断すること |
|---|---|---|
| 1画面目 | プロフィール | 誰に頼むことになるのか |
| 2画面目 | 実績を3件 | 自分の依頼に近い仕事をしているか |
| 3画面目 | 料金の考え方 | 予算の範囲に収まるか |
| 4画面目 | 問い合わせ | どう声をかければよいか |
公開されているページを3つ挙げます。それぞれ役割が違うので、見る目的も分けて書きます。
- Mana(Webデザイナー):About・Works・Contactの3構成。料金は載せずに、何をする人かと作品へ2クリック以内で届く形です
- このみな(Webライター):サイトではなくnoteの記事。対応業務・実績・稼働時間・単価の目安を1ページに収めた書き方の参考例です
- foriio 動画編集クリエイターの一覧:他の人の作品ページを見比べる場所。掲載者は入れ替わります
プロフィール 肩書き、対応できる領域、経験年数、拠点をまとめます。顔写真や本名を出すかは選べますが、企業の担当者が相手なら、実在の人物だと分かる情報が多いほど照会は通りやすくなります。
スキルと対応範囲 できることに加えて、対応しない範囲も書いておくと、条件の合わない問い合わせが減ります。
問い合わせ導線 フォーム、返信の目安時間、いまの稼働状況を置きます。
管理画面型の3つなら、テンプレートの見出しブロックをこの四つに割り当てて中身を差し替えます。GitHub Pagesなら、テンプレートのセクションを四つに減らしてから文章を入れます。
実績は四つに分けて書く
実績の説明は、依頼元・担当範囲・制作年・成果の四つに分けます。とくに効くのは担当範囲です。
「Webサイト制作」とだけ書かれていると、構成から手がけたのか、指示どおりに手を動かしたのかが分かりません。「構成案とワイヤーフレームを担当、デザインは先方支給」のように、どこまでが自分の仕事かを一文で書きます。
自主制作を載せる場合は、自主制作だと明記します。実際の受注と自主制作を混ぜて書くと、あとで説明を求められたときに苦しくなります。成果の数値は、依頼元と共有できているものだけを書きます。
料金の書き方は二つの型から選ぶ
金額を出すのが怖いなら、次のどちらかを写して調整すれば足ります。決めるのは金額そのものではなく、書き方の型です。
例A・金額を出す場合 「LPライティング 1本 5万円〜/構成・取材を含む場合は8万円〜/文字数と取材の有無で変動します」
例B・金額を出さない場合 「ご予算と納期をお知らせいただければ、2営業日以内にお見積もりをお送りします」
この二つに書いた金額は書き方の見本で、相場を示したものではありません。自分の作業時間から逆算した数字に置き換えてください。
範囲を書くのは値段を下げるためではなく、話の通じる相手だけを残すためです。予算の合わない相手と3往復してから断られる、という消耗がなくなります。
クライアント名を出す前に契約を確認する
納品物やクライアント名をサイトに載せてよいかは、契約の内容で決まります。見るのは秘密保持条項、成果物の利用や公開に関する条項、著作権の譲渡、著作者人格権の不行使、再委託先としての守秘義務です。
フリーランス・事業者間取引適正化等法により、発注事業者には、業務委託をしたら直ちに書面または電磁的方法で取引条件を明示する義務があります。出典:公正取引委員会 フリーランス法特設サイト
明示する事項は、給付の内容や報酬の額、支払期日といった取引条件です。実績を公開してよいかどうかは、この明示事項に含まれません。
つまり、発注時のメールや書面は探す起点にはなりますが、そこに記載がなくても載せてよいことにはなりません。記載が見当たらないときは、発注元へメールで可否を確認し、返信を記録として残します。
施行前に受けた古い仕事には、明示の義務がそもそも及びません。書面が見つからない実績ほど、個別の確認が要ります。
許諾が取れないときは、業種と規模、担当範囲、期間だけを書く形にします。「都内のBtoB企業のコーポレートサイト、5ページ、構成とライティングを担当」といった書き方です。
無料で公開するまでの5ステップ



週末の2日間だけで、公開まで終わりますか?



掲載3件・1ページ構成なら届きます。目安はノーコードで5〜7時間、GitHub Pagesで6〜9時間です。
ここからは公開までを5段階に分けます。各段階に完了条件を置いたので、迷ったら条件を満たしたかどうかで判断してください。
所要時間は、掲載3件・1ページ構成を前提に作業量から見積もった目安です。土日の2日間に置くと、次のように収まります。
| 時間帯 | やること | 目安の時間 |
|---|---|---|
| 土曜の午前 | 手順1と手順2 | 1時間15分〜2時間15分 |
| 土曜の午後 | 手順2の補足(掲載候補が3件に満たない人だけ) | 30分〜2時間 |
| 日曜の午前 | 手順3(GitHub Pagesを選んだ場合は3〜5時間) | 2〜3時間 |
| 日曜の午後 | 手順4と手順5 | 1時間30分 |
補足を挟まない場合の合計は、ノーコードのWix・Studio・Canvaでおよそ5〜7時間、GitHub Pagesでおよそ6〜9時間です。
手順1 目的と読む相手を一文で決める
所要は15分です。「誰に、何を頼んでもらうためのサイトか」を一文で書き出します。たとえば「中小企業の担当者に、5万円前後のLPライティングを直接依頼してもらうため」といった粒度です。
この一文が決まらないまま作り始めると、載せる作品も料金の書き方も途中でぶれます。完了条件は、一文を紙かメモに書き終えていることです。
手順2 素材を棚卸しして不足を埋める
所要は1〜2時間です。手元にある納品物、スクリーンショット、公開URL、やり取りの記録を一覧にします。そのうえで、公開してよいものとそうでないものを仕分けます。
完了条件は、掲載候補が3件そろい、それぞれの担当範囲を1行で書けることです。仕分けの段階で公開の可否が判断できない実績は、前章の確認手順へ回します。
手順2の補足 実績が0〜2件のときの埋め方
週末のうちに間に合う補い方は三つあります。どれか一つを選んでください。三つ全部をやると土日には収まりません。
過去の納品物を載せられる形に作り直す クライアント名と実データを外し、構成やデザインの意図を自分の言葉で説明し直します。所要は1〜2時間です。
サイトの改善提案を1ページ分だけ作る ビフォーとアフターの画像に、なぜそう変えるのかの理由を300字添えます。所要は2時間です。
実在のサイトを題材にするなら、社名・ロゴ・特徴的な意匠が分からない形に加工します。公開ページには載せず、個別の提案時だけ見せる方法もあります。無断の指摘をそのまま公開すると、相手からの削除要請や、見込み客の警戒を招きます。
受け取った評価コメントを引用として並べる クラウドソーシングの評価欄のコメントは、書いた発注者に権利があります。転載の可否を各サービスの規約で確認し、迷うなら自分のプロフィールページへのリンクで代えます。所要は30分です。
自主制作をゼロから作るなら、土日には入りません。まず1件だけ作って公開し、翌週に1件ずつ足す前提で組んでください。
手順3 テンプレートを選んで構成に当てはめる
所要は2〜3時間、GitHub Pagesを選んだ場合は3〜5時間です。前の章の基準で選んだツールに登録し、シンプルなテンプレートを1つ選びます。
装飾を足すより、プロフィール、実績、料金、問い合わせの順に中身を流し込むことを優先します。
完了条件は、初期のダミーテキストと仮画像がページ内に1つも残っていないことです。サンプル文が残っていると、公開後に見た人が違和感を持ちます。
手順4 トップから問い合わせまでの導線を作る
所要は1時間です。訪れた人が最初の画面で何者かを理解し、実績を見て、問い合わせにたどり着くまでの道を作ります。ページのどこにいても問い合わせへ進めるよう、導線は複数置きます。
| ツール | 問い合わせの置き方 |
|---|---|
| Wix | 管理画面の「パーツを追加」からフォームを配置する。無料で作れるフォームは4つまで |
| Studio | 管理画面のフォーム部品を配置する。Freeプランで受け取れる回答は100件まで |
| Canva | Canvaのフォーム機能を使うか、Googleフォームへのリンクをボタンに設定する |
| GitHub Pages | Googleフォームの埋め込みコードをHTMLに貼る |
GitHub Pagesを選んだ人がここで止まりやすいので、受け皿を先に決めてから作り始めてください。Googleフォームはフォームを公開して回答者と共有する手順にあるHTMLをコピーし、置きたい場所に貼るだけです。
メールアドレスへのリンク(mailtoリンク)は、アドレスがそのまま公開ページに載るため収集の的になります。既定はフォームにして、mailtoは補助として置きます。
完了条件は、フォーム経由で送った内容が、自分あてに実際に届くと確認できていることです。
手順5 スマートフォンで確認して公開する
所要は30分です。総務省の通信利用動向調査によると、2024年の個人のインターネット利用端末はスマートフォンが74.4%で、パソコンを上回っています。出典:総務省 令和7年版情報通信白書
これは個人全体の利用端末の統計で、企業の担当者が業務時間に見る環境を示すものではありません。相手の端末は選べないので、スマホでもパソコンでも崩れないことを最低条件にします。
文字が小さすぎないか、画像がはみ出していないか、ボタンが指で押せる大きさかを実機で確かめます。完了条件は、両方の画面で冒頭から問い合わせまで通しで進めることです。
公開後に問い合わせを増やす調整



公開したのに問い合わせが来ないのですが、次は何をすればよいですか?



新しい発信より先に、メール署名やSNSのプロフィールへ同じURLを並べてください。
公開しただけでは、URLは誰にも知られていません。最初にやるのは新しい発信ではなく、相手があなたを思い出す場所すべてに同じURLを並べることです。
サイトへ人を送る導線を作る
メールの署名、SNSのプロフィール欄、名刺に同じURLを入れます。数を増やすより、どこを見ても同じ文字列が出てくる状態のほうが効きます。
クラウドソーシングは扱いが分かれます。提案文に外部URLを書く行為は、直接取引の誘引とみなされる場合があります。まずは各サービスが用意しているポートフォリオ機能とプロフィールのURL欄を使ってください。
提案の本文へ書くかどうかは、利用規約の禁止事項を確認してから決めます。判断はサービス側にあり、アカウント停止の対象にもなります。
計測ツールは無料のままでは付かない
Search Consoleとアクセス解析の登録は、無料プランのままでは通らないツールがあります。公開前に把握しておくと、設定画面を探し回らずに済みます。
| ツール | 無料プランでの計測 |
|---|---|
| Wix | Search Consoleは有料プランと接続済みドメインが条件。アナリティクスも独自ドメインが必要 |
| Studio | Search Consoleを含む外部アプリ連携はMiniプラン以上 |
| Canva | サイト分析の機能はCanvaプロ以上 |
| GitHub Pages | 確認用のHTMLファイルをリポジトリに置けるため、無料のまま登録できる |
管理画面型の3つを無料で使う間は、各社の管理画面に出る閲覧数で代用します。Google Search Console とアクセス解析は、独自ドメインへ移すときにまとめて設定すれば足ります。
サイトの中で問い合わせへ運ぶ
実績の詳細を読み終えた位置に、問い合わせへの導線を置きます。読み終わった直後が、いちばん動きやすい瞬間だからです。
問い合わせフォームには、依頼したい内容、希望納期、想定予算の三つを並べます。この三つがあれば、初回のやり取りは短く済みます。
プロフィール、対応範囲、料金の考え方、拠点は、画像の中の文字ではなくテキストで書きます。検索でも生成AIの回答でも、読み取られるのはテキストのほうです。屋号や肩書きの表記は、SNSや提案文とそろえておきます。
更新は、案件が終わるたびに1件ずつ差し替える運用です。掲載件数が増えたら、単価帯の合わない実績を下げます。
有料や独自ドメインへ移す判断



有料プランへ切り替える目安はありますか?



金額ではなく、商談で困ったときが目安です。バナーの説明が要る、独自ドメインのメールを求められた、などが合図です。
移行を考える目安は、次のような状況が出てきたときです。金額ではなく、商談で困ったかどうかで判断します。
- 広告バナーが表示されることで、商談の場で説明の手間が生じている
- 独自ドメインのメールアドレスを求められた
- 画像や動画が容量の上限に近づいた
- Search Consoleやアクセス解析をつなぎたくなった
移すと決めたら、先に起きることを把握します。URLが変わるため、名刺やSNSのプロフィール、提案書のテンプレートを差し替える作業が発生します。
| 移し方 | 年額の目安(2026年9月6日確認) |
|---|---|
| GitHub Pages+独自ドメイン | ドメイン代のみ。年1,000〜3,000円ほど |
| Studio Miniへ上げる(2ページまで) | 月590円の年払い+ドメイン代=約8,000〜10,000円 |
| Studio Personalへ上げる(150ページまで) | 月1,190円の年払い+ドメイン代=約15,000〜17,000円 |
注意したいのは、StudioのFreeプランが50ページなのに対し、Miniでは2ページと404ページに減る点です。実績の詳細ページを分けている人は、Personalが現実的な移行先になります。出典:Studio 料金プラン
ドメイン代は、登録事業者が一般的な目安として案内している金額を参考にしています。初年度がキャンペーン価格で、2年目以降に本体価格へ上がる形が多いため、申し込み前に更新料のほうを確かめてください。
自動更新を切ったまま期限が切れると、URLごと使えなくなります。名刺や提案書に載せたリンクが死ぬので、更新の設定は自動のままにしておきます。
ドメインを取るときは、Whois情報公開代行を有効にします。代行を付けないと、登録者の氏名・住所・電話番号が誰でも参照できる形で公開されます。
年払いを選ぶと月あたりの負担は下がりますが、まとまった支出が先に出ます。案件が月1本でも入る状態になってから切り替えると、支払いは回ります。
(経費計上や開業届の扱いは事業の状況で変わるため、国税庁のサイトか所轄の税務署で確認してください。)
まとめ
- ✓ 無料が切れる場所:広告表示・URLの形・容量と帯域・計測ツール・書き出しの五つ。作る前に線引きを知っておきます
- ✓ 選ぶ順番:作品の形式に合うか、書き出せるか、独自ドメインを当てられるかの順に見ます。広告と操作性は後回しで構いません
- ✓ 固定費0円の選択肢:比較した4つのうち、サイト側の月額なしで独自ドメインを接続できるのはGitHub Pagesだけです
- ✓ いちばんの難所:ツール選びではなく、公開してよい実績を3件決める場面です。土曜の午前をここに充てます
この記事でいちばんつまずくのは、ツール選びではありません。載せる実績を決める場面です。
サイト側の月額を増やさずに独自ドメインまで進みたいならGitHub Pages、管理画面で早く形にしたいならWixかStudioです。無料のまま使う間は、計測ツールが付かない前提で運用します。
今週末に取りかかるなら、土曜の午前に手順2まで進めてください。手元の仕事を一覧にして、公開してよい3件を選ぶところまでいけば、あとは流し込む作業です。
掲載候補が2件しかそろわなくても、補い方を一つ使えば週末のうちに形になります。公開の可否が契約書で確認できない実績は、発注元へ確認を送り、返信が来しだい差し替えます。
よくある質問
- ポートフォリオサイトはスマートフォンだけで作れますか?
-
Wix・Studio・Canvaのような管理画面型は、スマートフォンからでも編集して公開できます。ただし画像の差し替えや文字組みの微調整はパソコンのほうが早く終わります。GitHub Pagesはファイルを直接編集するため、パソコンで作業してください。
- ポートフォリオサイトとブログは、どちらを先に作るべきですか?
-
先はポートフォリオサイトです。ブログは読まれるまでに記事の本数と時間が要りますが、ポートフォリオは1ページでも今日から提案に使えます。発信を増やすのは、渡せるURLが1本できてからで間に合います。
- 副業で作る場合、本名や顔写真は必ず出す必要がありますか?
-
必須ではありません。屋号や活動名だけで運用している人もいます。ただし企業と直接取引する場面では、実在の人物だと分かる情報が多いほど社内の照会は通りやすくなります。勤務先の副業規定と公開範囲を先に確認してください。
- 無料プランのまま長く放置しても、サイトは残りますか?
-
長期間ログインや更新がない場合の扱いは、サービスごとに規約で決まっています。契約前に各社の利用規約で確認し、原稿と画像は必ず手元にも保管してください。手元に素材があれば、消えても作り直せます。
- 実績が増えたら、1ページのままにすべきですか?
-
掲載が3〜5件のうちは1ページに縦へ積むほうが読まれます。10件を超えて詳細を書き分けたくなったら、実績ごとにページを分けます。その際はプランのページ数上限を先に確認してください。
参考文献・出典
- 総務省 令和7年版情報通信白書 インターネット接続端末(令和6年通信利用動向調査)
- 公正取引委員会 フリーランス法特設サイト
- Wix 無料プランについて
- Wix ヘルプセンター フォームを追加・設定する
- Wix ヘルプセンター Google Search Console でサイトを認証する
- Wix サポートセンター 無料サイトでGoogleアナリティクスは使用できますか
- Studio 料金プラン
- Studio Help 外部アプリとの連携
- Studio Help Studioサブドメインでサイトを公開する
- Canva 無料ドメインでWebサイトを公開する
- Canva ウェブサイト作成
- Canva Help ウェブサイトの分析とインサイト
- GitHub Docs GitHub Pages の制限
- GitHub Docs GitHub のプラン
- GitHub Docs GitHub Pages のクイックスタート
- GitHub Docs カスタムドメインの管理
- GitHub Docs HTTPS でサイトを保護する
- HTML5 UP ライセンス
- Start Bootstrap テンプレート一覧
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最終更新: 2026-09-06/引用データは主に2024年〜2026年時点のものです。各ツールの料金・仕様は2026年9月6日に公式ページで確認しました(通信利用動向調査は2024年)。
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