受注の相談に乗り、提案書を書き、制作して納品し、月末には請求書を発行する。全部を自分ひとりで回していると、稼働時間の総量がそのまま売上の天井になります。
事務そのものは難しくありません。ただ、請求書の発行や経費入力、日程調整、メールの一次返信、資料整えを足すと、週に数時間が静かに消えていきます。
その時間を外に出せたら、何に使いますか。
人を雇うのは重い、けれど自分でやり続けるのも苦しい。その中間にあるのがオンラインアシスタントです。
金額の目安を先に置きます。本記事が条件を決めて選んだ4社では、月10時間で25,000円(税抜)から、月30時間なら92,700円(税抜)から10万円です。
なお、この記事は発注する側だけを扱います。アシスタントとして働く側の求人や始め方を探している場合は、対象外です。
- 渡せる事務と、自分が抱え続ける判断業務の線引き
- 自分の時間単価と実測時間から損益分岐点を出す手順
- 公式料金で確認した月10〜30時間の実額と契約条件の差
- 顧客情報を渡すときの監督義務と、申し込み前に送る5つの質問
フリーランスがオンラインアシスタントを使う判断基準
相談者オンラインアシスタントは、派遣やクラウドソーシングと何が違うのでしょうか?



窓口の担当者が指示を翻訳してくれる点と、担当が抜けても代わりが立つ点が主な違いです。
オンラインアシスタントは、出社も雇用契約もなく、チャットとクラウド上のファイルだけで事務を引き受ける外部の人です。月の稼働時間や作業単位で契約します。
法人向けの解説では「バックオフィス部門の負担軽減」という文脈で語られますが、ひとりで働く人には別の意味があります。判断の起点は部門の効率ではなく、自分の稼働時間の上限がそのまま売上の上限になっている点です。
まず、その状態を数字で言語化しておきます。月に使える時間が160時間で、そのうち30時間が事務なら、売上を生む時間は130時間しかありません。単価を上げるか、時間を増やすか、事務を外に出すか。選べる手は、この3つだけです。
オンライン秘書や派遣との違いを整理する
似た言葉が多く、比較記事を読むほど混乱します。ひとりで使う前提では、「誰が指示を出すか」と「継続か単発か」の2軸で見ると区別がつきます。
| 形態 | 依頼の単位 | 指示を出す人 | ひとりで使うときの向き |
|---|---|---|---|
| オンラインアシスタント | 月の稼働時間 | 発注者(窓口の担当者が間に入る型もある) | 継続する事務をまとめて渡したいとき |
| クラウドソーシング | 案件・タスクのほか、時間単価制で継続契約もできる | 発注者が直接(サイト内で契約) | 単発も継続も頼めるが、指示は自分で書くとき |
| BPO | 業務プロセス一式 | 受託側が設計 | 量がまとまっている業務があるとき |
| 人材派遣 | 時間・期間 | 発注者(指揮命令) | 常駐で手を動かす人が要るとき |
クラウドソーシングは単発専用の仕組みではありません。時間単価制なら週次のタイムカードで継続の業務も任せられます。
では何が違うのか。サービス型との差は仕組みではなく、ディレクターが指示を翻訳してくれるか、担当が抜けたときに代わりが立つかどうかです。管理の手間を外に出す分を払うのがサービス型、自分で管理する代わりに単価を抑えるのがクラウドソーシング経由になります。
使わない方がよい状況もある
向かない場面もはっきりしています。受注が不安定で月の稼働が読めない時期は、稼働時間を買っても使い切れず、固定費だけが残ります。稼働時間制は「毎月一定量の事務がある」ことが前提の仕組みです。
もうひとつは、任せる業務を自分でも言語化できていない状態です。手順が頭の中にしかない作業は、誰に渡しても同じ説明を毎回することになり、渡したほうが時間を食います。
任せられる業務と任せてはいけない業務



どこまで任せてよいのか、線引きの目安はありますか?



手順が決まっている作業は渡し、判断そのものが価値になる仕事は手元に残します。
渡せるのは、メールの一次返信、日程調整、経費のデータ入力、請求書の発行、資料の整形、リサーチです。渡せないのは、提案内容の決定、見積り金額の決定、顧客との関係構築、成果物の最終判断になります。
線引きの原則はひとつで、手順が決まっていて判断の余地が小さい作業は渡せ、判断そのものが価値になっている作業は渡せません。
洗い出すときは、機能名で並べるより1日の流れに沿ってたどるほうが漏れません。
1日の流れに沿って切り出す
朝、問い合わせメールを開いて一次返信をします。ここは定型文と転送ルールを決めれば渡せます。日程調整も、候補日の出し方と優先順位を決めておけば同じです。
昼、資料をつくります。構成と中身は自分ですが、体裁を整える、表記をそろえる、参考情報を集めるといった工程は分けられます。競合サイトの一覧化や価格の収集といったリサーチも同様です。
夜、経費のレシートを入力し、月末に請求書を発行します。入力と発行という手を動かす部分は、様式さえ固まっていれば渡せる代表格です。自社の請求書の型がまだ固まっていないなら、渡す前に個人の請求書の書き方を参考に様式を1つに決めておくと、説明が一度で済みます。
SNS投稿の下書き、議事録の整形、名簿の更新も、この層に入ります。
自分が抱え続ける仕事
いっぽう、渡してはいけないものがあります。提案内容の決定、見積り金額の決定、顧客との関係構築、成果物の最終判断です。
これらは、選ばれている理由そのものです。外に出した瞬間に、事業の輪郭がぼやけます。
判断の手前までは渡せます。たとえば見積りなら、過去案件の条件を並べた比較表をつくってもらい、金額を決めるのは自分。この分け方なら、時間は減っても判断の質は落ちません。
記帳や税務まわりの線引き
ここは、確定している線から引きます。税務代理、税務書類の作成、税務相談の3つは税理士業務として税理士法に定められており、税理士でない人は行えません。出典:国税庁 税理士制度の概要
実務で使える線はこうです。税務署に提出する書類(申告書や青色申告決算書)の作成は渡せず、会計ソフトへの仕訳入力や月次試算表の出力は記帳代行として渡せます。
レシートや請求書のデータ入力、証憑の仕分けは渡せる側です。記帳代行はその境目にあるため、どこまで引き受けるかがサービスごとに違います。自分の帳簿をどこまで任せてよいかだけ、顧問の税理士に一度確認しておけば足ります。
自分の時給で見る損益分岐点の出し方



月6万円を払って、本当に元が取れるのでしょうか?



比べる相手は他社の料金ではなく自分の時間単価です。まず1週間、事務の時間を測ってみてください。
「月6万円払って元が取れるのか」は、相場を眺めても答えが出ません。比べる相手は他社の料金ではなく、自分の時間単価です。
3つの手順で出します。自分の時間単価を出す、事務に使っている時間を測る、外注の時間単価と並べる。その前に、そもそも人に頼まなくてよい作業を落とします。
ツールで代替できるかを先に見る
人に渡す前に、もうひとつ確かめる相手がいます。ツールです。事務の5項目は、どこまで機械に寄せられるかがそれぞれ違います。
| 作業 | ツールでの代替 | 月額の公式表示 | 人でないと難しい点 |
|---|---|---|---|
| メールの一次返信 | 下書きの生成までは代替できる | Claude Pro 月払い20米ドル、年払いなら月17米ドル | 経緯と関係を踏まえた送信の判断 |
| 日程調整 | 候補提示と確定はほぼ代替できる | TimeRex 無料プランあり | 候補外の日を返された後の再交渉 |
| 請求と経費 | 明細の取込と仕訳の自動化は代替できる | マネーフォワード クラウド確定申告 パーソナルミニ 年額プランで月900円(税抜、月払いは1,280円) | 入金差異の照合、督促、例外の処理 |
| 資料の整形 | 表記そろえと要約は一部代替できる | 上記の生成AIに含む | 提出前の目視確認と体裁の作り込み |
| リサーチ | 一覧化の下書きは代替できる | 上記の生成AIに含む | 出典の確認と、使える情報かの取捨選択 |
出典:Claude 料金プラン、TimeRex 料金プラン、マネーフォワード クラウド確定申告 料金プラン(2026年9月5日確認)
3つを合わせても、この後に出てくる月5万円台の枠より一桁小さい金額です。定型の返信や資料の下書きは、AI業務効率化ツールの比較で扱っている類のツールで吸収できます。
例外処理が月に数時間で収まるならツールで足ります。例外処理そのものに毎月何時間も取られているなら、人的な枠が生きます。
自分の時間単価を出す
計算式は単純です。
時間単価 = 月の売上 ÷ 月の稼働時間
月商100万円で、月160時間働いているなら6,250円です。年商800万円なら月あたり約67万円。160時間で割って、時間単価はおよそ4,200円になります。
この分母には事務時間も含まれるので、出てくるのは平均単価です。請求できる時間だけで割ると単価は上がるため、この計算は保守的な下限だと思ってください。
目的は正確な原価計算ではなく、事務1時間の機会費用をざっくり見えるようにすることです。自分の数字を、いま紙に書き出してみてください。
事務に使った時間を1週間記録する
次に、実際に事務へ何時間使っているかを測ります。感覚値は、たいてい少なめに出ます。
次の表は記入用です。1週間だけ、作業を始めるときと終わるときに時刻をメモして、右端を自分の実測で埋めてください。
| 項目 | 計測の目印 | 今週の合計 |
|---|---|---|
| メール対応 | 受信箱を開いてから閉じるまで | ―(自分で記入) |
| 日程調整 | 候補日の作成と再調整 | ―(自分で記入) |
| 請求と経費 | 発行、入金確認、レシート入力 | ―(自分で記入) |
| 資料の整形 | 体裁、表記そろえ、書き出し | ―(自分で記入) |
| リサーチ | 一覧化、価格収集 | ―(自分で記入) |
この5項目の週合計が7時間なら、月およそ30時間が事務に消えている計算になります。
外注の時間単価と並べて比べる
そのうえで、外注の時間単価と並べます。後述する公式料金では、月30時間の枠が9万円台から10万円程度、1時間あたりにすると3,000円台前半です。
| 前提 | 自分の時間単価 | 事務30時間の機会費用 | 外注30時間の費用 | 差(空いた30時間がすべて売上に変わった場合の上限) |
|---|---|---|---|---|
| 月商100万円・月160時間 | 6,250円 | 約18万8千円 | 92,700円 | 約9万5千円 |
| 年商800万円・月160時間 | 約4,200円 | 約12万6千円 | 92,700円 | 約3万3千円 |
外注費はフジ子さんPLAN30の税抜表示です。税込101,970円で計算すると、差は約8万6千円と約2万4千円まで縮みます。
時間単価が外注の1時間あたりを下回るなら、外注より先に単価を上げるほうが順番として先です。年商800万円の層は差が月3万円ほどにとどまるため、いきなり30時間の枠を買う判断にはなりにくいはずです。
その場合は、月10時間の小口プランが入口になります。10時間分の機会費用は約4万2千円で、公式料金の最小は25,000円(税抜)。差は1万7千円ほどですが、金額の差より、空いた時間の使い道で回収する設計のほうが効きます。
空いた時間の回収シナリオ
ここを飛ばすと、外注は費用だけの取引になります。月20時間の枠(My Assistantの20時間プランで50,000円・税抜)を例に見ます。
※ここから先は予測を含みます。以下は前提を置いた試算で、実績値ではありません。
前提は、空いた20時間で提案書を2本追加し、受注1本あたりの粗利を15万円とすることです。粗利の額は、自分の平均単価に置き換えて計算してください。
| 受注の結果 | 増える粗利 | 枠の費用 | 差引 |
|---|---|---|---|
| 2本とも受注(受注率2/2) | 300,000円 | 50,000円 | +250,000円 |
| 1本受注(受注率50%) | 150,000円 | 50,000円 | +100,000円 |
| 受注ゼロ(受注率0%) | 0円 | 50,000円 | -50,000円 |
受注すれば納品の稼働が新たに発生します。事務20時間を空けた効果を超える稼働が必要になることもあるため、この表は現金の利益ではなく上限側の目安です。
同時進行が数件の規模では、提案が積み上がらない月もあります。受注ゼロの行は特別な失敗ではなく、行き先を決めずに枠を買ったときに起きることです。導入直後は指示と確認に時間を取られるため、最初の1か月から2か月は差がさらに縮みます。
回収先が決まっていないなら、枠を買う前に1週間の実測だけを先にやります。測った結果が週3時間なら、そもそも人を入れる場面ではありません。
料金プランの型と月いくらから使えるか



結局、月いくらから頼めるのでしょうか?



本記事が条件を決めて選んだ4社では、月10時間で25,000円(税抜)からでした。
本記事が3条件で選んだ4社の範囲では、月10時間で25,000円(税抜)から、月20時間で50,000円(税抜)からです。月30時間なら92,700円(税抜)から10万円が、公式表示で確認できる下限です。
金額を比べる材料は、次の3条件を満たすサービスに絞りました。
- 公式サイトに料金が掲載されている
- 月間の稼働時間が明記されている
- 最低契約期間が公開されている
第三者のまとめ記事にある推計値や「相場は月5万円から10万円」といった伝聞は使いません。前提条件が分からない数字は、比較の材料にならないためです。
対象は上の3条件で選んだ4社(n=4)で、2026年9月5日に各社の公式ページを横断して確認しました。掲載は一人社長が現実に選ぶ月10時間から30時間の帯に絞り、公式ページで確認できなかった項目は空欄にせず「確認できず」と書いています。
料金の型は実質2つ
月額の稼働時間制は、月10時間・20時間・30時間といった枠を買う形です。毎月一定量の事務があるなら、単価が読めます。
スポット依頼は、資料作成やデータ入力を単発で頼む形です。手順書をつくる手間が毎回かかるため、継続の事務を減らす目的には向きません。
使った時間だけ払う時間単価制の窓口は、上の3条件を満たす範囲では確認できませんでした。公式ページに載っているのは月額と時間数の組み合わせで、1時間あたりは割り算で出す形が主流です。
公式料金で比べた実額
各社の公式料金ページに記載された数値を並べます。1時間あたりは月額を月間稼働時間で割った計算値で、公式ページに記載された金額ではありません。
| サービスとプラン | 月額(公式表示) | 税表示 | 1時間あたり | 最低契約期間 |
|---|---|---|---|---|
| My Assistant 10時間プラン | 25,000円 | 税抜(税込27,500円) | 2,500円(税抜) | 1か月・自動更新 |
| My Assistant 15時間プラン | 37,500円 | 税抜(税込41,250円) | 2,500円(税抜) | 1か月・自動更新 |
| My Assistant 20時間プラン | 50,000円 | 税抜(税込55,000円) | 2,500円(税抜) | 1か月・自動更新 |
| フジ子さん PLAN20 | 62,400円 | 税抜(税込68,640円) | 3,120円(税抜) | 1か月・自動更新 |
| フジ子さん PLAN30 | 92,700円 | 税抜(税込101,970円) | 3,090円(税抜) | 1か月・自動更新 |
| タスカル 10時間・年間プラン | 27,500円 | 明記なし(要確認) | 2,750円(税基準不明) | 1年 |
| タスカル 10時間・6か月プラン | 33,000円 | 明記なし(要確認) | 3,300円(税基準不明) | 6か月 |
| タスカル 10時間・3か月プラン | 44,000円 | 明記なし(要確認) | 4,400円(税基準不明) | 3か月 |
| HELP YOU チームプラン | 100,000円(30時間) | 明記なし(要確認) | 3,333円(税基準不明) | 6か月 |
| HELP YOU 1名専属プラン | 100,000円(30時間) | 明記なし(要確認) | 3,333円(税基準不明) | 6か月 |
税抜と明記されている社どうしで比べると、1時間あたりは2,500円から3,120円です。タスカルとHELP YOUは公式ページに税表示がないため、同じ土俵には並べられません。比べるときは、必ず税抜どうし、税込どうしで並べてください。
HELP YOUには案件単位のスポットプラン(30万円から・1か月から)もありますが、継続の事務を減らす目的とは別枠なので表からは外しました。タスカルは最低契約が3か月で、最初に選べるのは44,000円の側です。安い年間プランは1年の契約が前提になります。
契約条件と無料トライアルで比べる
金額と同じくらい効くのが、抜けるときの条件と、試せる枠です。
| サービス | 時間の繰越 | 解約予告 | 無料で試せる枠 | この条件が効く場面 |
|---|---|---|---|---|
| フジ子さん | 繰り越せるプランがあると記載 | 1か月前の連絡が必要で、連絡日の翌月末日が最短の解約日 | トライアルで2時間無料(契約期間1週間) | 1か月単位で抜けたいとき |
| My Assistant | 未消化分は自動繰越、ただし繰越が発生した契約月から6か月間有効 | 1か月ごとの自動更新(予告期限は公式ページで確認できず) | 5時間無料(商談を挟まない新規申し込みが対象) | 繁閑差が大きく、月の時間がぶれるとき |
| タスカル | 契約期間中は翌月以降へ繰越可と記載 | 契約更新日の5営業日前までに通知。通知がなければ自動更新 | 公式ページに記載なし | 年間で続ける前提で単価を下げたいとき |
| HELP YOU | 公式ページで確認できず | 公式ページで確認できず | 公式料金ページに記載なし | 30時間以上を出す、専属を選びたいとき |
無料枠があるかどうかは、金額差より大きな違いになります。合わないと分かるのが契約前か契約後かで、失う金額が変わるためです。6か月契約の側を選ぶなら、その前に条件の確認を文面で取っておきます。
費用が膨らむ条件
月額だけを見ると読み違えます。総額を押し上げるのは、たいてい次の3点です。
- 最低契約期間:6か月なら、合わなかった場合も6か月分を負担します
- 時間の繰越可否と期限:繰り越せても期限があれば、閑散月の枠は消えます
- 超過の計算方法:フジ子さんは超過分を時間単価の1.5倍、タスカルは10時間単位で切り上げて加算すると案内しています
超過と解約の条件は、フジ子さん よくあるご質問のように公式のFAQに書かれている場合があります。待機時間が稼働時間に計上されるかどうかも、申し込み前に確認しておきたい点です。
同じ条件で2社に見積りを出す
ここまでの表を突き合わせると、最初に声をかける先は決まります。
1か月単位で抜けられて無料枠があるのは、My Assistant(10時間25,000円・5時間無料)です。もう1社はフジ子さん(PLAN20 62,400円・2時間無料)で、同じ条件を満たします。
年間で続ける前提ならタスカルの年間プラン、30時間以上を専属で出すならHELP YOUの1名専属プランが候補に入ります。
問い合わせフォームには、次の4つをまとめて貼ります。
- 渡す業務(例:経費のデータ入力、請求書の発行)
- 希望する月の稼働時間と開始月
- 後述の「問い合わせでそのまま送れる5つの質問」
- 見積りの回答期限
同じ文面を2社から3社に送れば、回答の速さと具体性まで比べられます。
サービス型と個人への直接依頼のどちらを選ぶか



サービス会社と個人への直接依頼、どちらを選べばよいのでしょうか?



毎月まとまった事務が出るならサービス経由、月10時間に満たず予算を優先するなら個人が向きます。
毎月まとまった量の事務が固定で出るならサービス経由です。月10時間に満たず、予算を優先して属人化を許容できるなら個人へ直接になります。
順位付けの「おすすめ◯選」は載せません。繁閑と業務範囲によって答えが変わるためです。代わりに、比べる基準を4つに固定します。
最低契約時間の短さ、時間の繰越可否、担当が交代したときの引き継ぎ体制、解約予告期間です。この4つを選んだ理由は明確で、ひとりの事業は月ごとの繁閑差が大きく、担当者1人に依存すると、その人が離れた瞬間に業務が止まるからです。
| 基準 | サービス経由 | 個人へ直接依頼 |
|---|---|---|
| 最低契約時間 | プランで固定(月10時間から) | 交渉次第で小さくできる |
| 時間の繰越 | 規約で決まっている | 取り決め次第 |
| 担当交代時の引き継ぎ | 代替要員や窓口の担当者がいる型がある | 属人化しやすい |
| 解約予告 | 公式に記載がある社とない社がある | 契約書で決める |
| 費用 | 1時間あたり2,500円から4,400円(上表の計算値。年間契約なら2,750円、契約期間が短いほど高い) | 公開情報から一次確認できない |
4つのうち3つは、サービス経由なら公式ページで先に読めます。個人へ直接なら、同じ4つを自分の契約書に書き込む作業が発生します。
サービス経由で頼む場合
サービス型では、窓口のディレクターが間に入る型があります。手順書を書ききれなくても、途中の翻訳を担当者が引き受けてくれる場合があります。
担当者が体調を崩したときに代わりが立つ点も、継続性の面では大きな違いです。業務が止まらない仕組みに単価の差を払っていると考えると、金額の見え方が変わります。
いっぽう、単価は個人に頼むより高くなりがちです。契約期間や繰越の条件は規約で決まっており、こちらの都合では変えられません。
個人へ直接頼む場合
個人に直接頼むと、中間のコストが乗らないぶん単価は下がります。相性が合えば、業務の背景まで理解した長い付き合いになることもあります。
ただし、属人化と、自分が発注者の立場になることの2つを引き受けます。体調不良や離脱で作業が止まったとき、代わりを探すのは自分です。
金額の目安については、はっきりさせておきます。募集画面に並ぶ事務代行の時給は案件ごとに動き、公開情報として一次確認できません。
そのため本記事では個人直接の単価を数値で示しません。基準を置くなら、税抜が明記されている社の1時間あたり(My Assistantの2,500円、フジ子さんPLAN20の3,120円)です。これを上限の目安にして、条件を出します。
稼働時間で買う形にするなら、進め方の管理には気をつけます。作業時間帯や日々の手順まで細かく拘束し続けると、労働者性の議論になり得ます。成果物と納期で管理するのが基本です。
サイト経由で個人に頼むときの決まりごと
探す入り口としてはクラウドソーシングサイトの比較で扱っているようなサイトが使えます。ただしこの記事は受注する側の視点で書いた比較なので、発注者としての費用は公式ガイドで確認してください。
クラウドワークスの発注者向けガイドでは、タスク形式と有料オプションの利用を除いて、システム利用料は無料と案内されています。単発のタスク形式を使うときは利用料がかかります。出典:クラウドワークス 発注者向けガイド 依頼にかかる費用
サイトで見つけた相手とは、サイト内の契約を続けるのが前提です。クラウドワークスの利用規約は、サイト外での直接取引や報酬の直接授受を禁止しており、連絡先の交換にも事務局への申請が必要です。違反すると違約金や登録解除の対象になります。
紹介やSNSなど、サイト外の伝手で見つけた相手なら、最初から自分たちの契約で進められます。
サイト経由では仮払いで決済されるため、相手から紙の請求書を受け取らない形になることがあります。これは決済のしかたの話で、適格請求書を受け取れるかどうかとは別の問題です。
クラウドワークスは媒介者交付特例により、自社の登録番号を記載した適格請求書を発注者へ交付する運用を案内しています。出典:クラウドワークス インボイス制度に伴う詳細な対応内容について
課税事業者なら、サイトから交付される取引明細や適格請求書をダウンロードして保存します。相手が適格請求書発行事業者かどうかは、プロフィールの登録番号で確認できます。扱いはサイトごとに違うので、使う前に一度確かめてください。
個人に直接頼むときの契約と支払いは、次の章にまとめました。
顧客情報の扱いと発注者としての義務



顧客の名簿を渡して、もし漏れてしまったら自分はどうなりますか?



委員会への報告と顧客への通知は委託した側の義務です。事故発生時の即時連絡を契約に書いておきます。
顧客の名簿や請求データを外部に渡すことへの不安は、申し込み直前の最後の障害になりやすい部分です。
前提を2つ押さえます。委託に伴って個人データを渡すことは第三者提供に当たらないため、顧客一人ひとりの同意は要りません(当初の利用目的の範囲内であることが条件です)。
そして、個人事業主でも取り扱う件数にかかわらず個人情報取扱事業者に当たるので、規模が小さいから対象外ということもありません。
順番を逆にすると、料金表の数字のほうが判断の起点になります。感覚で決めず、法律が求めている監督の中身から確認項目を作ります。
法律が求める委託先の監督は3つ
個人データの取扱いを外部に委託する場合、委託した側には委託先への必要かつ適切な監督が求められます。この根拠は個人情報保護法第25条で、ガイドラインでは監督の内容として次の3つが示されています。
- 適切な委託先の選定
- 委託契約の締結
- 委託先における個人データの取扱状況の把握
出典:個人情報保護委員会 個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)
この3つは、そのまま申し込みフォームで聞く内容に翻訳できます。解釈で迷う点があれば、個人情報保護委員会の個人情報保護法相談ダイヤルで確認できます。
問い合わせでそのまま送れる5つの質問
体制を確認したか、と言われても聞き方が分からなければ止まります。次の5つを、そのままフォームに貼って送ってください。
- ISMS(ISO/IEC 27001)またはプライバシーマークの取得の有無と、登録番号
- 秘密保持契約は貴社の雛形か、こちらの雛形での締結も可能か
- 作業者は自社の雇用か再委託か。再委託の場合の監督方法
- 作業端末とデータの保存先(社内サーバー、個人PC、クラウドのどれか)
- 契約終了時のデータ削除について、証跡の提示が可能か
返ってきた回答をどう読むかは、先に決めておきます。判断を保留にすると、結局は不安のまま申し込むか、理由もなく見送るかの二択になります。
| 聞くこと | この回答なら進んでよい | この回答なら見送る |
|---|---|---|
| 認証 | 登録番号を回答し、認証機関の登録検索で照合できる | バッジは出すが番号は答えない、または「取得予定」 |
| 秘密保持契約 | こちらの雛形での締結、または条項の修正協議に応じる | 自社雛形のみで修正不可、口頭の合意で足りるとする |
| 作業者の体制 | 自社雇用である、または再委託先を書面で特定できる | 再委託先を明かせない、担当は都度変わるとだけ答える |
| 端末と保存先 | 業務用端末と指定クラウドに限定し、私物端末への保存禁止を明記できる | 「担当者の環境による」と答える |
| 終了時の削除 | 削除完了報告書など書面の証跡を出せる | 口頭で削除すると答えるだけで、証跡は出せない |
回答が「進んでよい」側に寄っていても、公式ページで読み取れる情報の量は会社ごとに違います。次の表は、質問を送る前に公式ページだけでどこまで分かるかを確認した結果です。埋まらない行が、そのまま質問する行になります。
| 確認したい点 | フジ子さん(公式表示) | HELP YOU(公式表示) |
|---|---|---|
| 認証の取得 | プライバシーマークとISMSのバッジを掲載(登録番号の記載は確認できず) | プライバシーマーク登録番号10862748を掲載 |
| 秘密保持契約 | 秘密保持契約を締結する旨をFAQに記載 | 契約時に秘密保持契約を含む利用規約を確認する旨を記載 |
| 作業者の体制 | 公式ページでは確認できず | 雇用形態の明記は確認できず |
| 端末とデータ保存先 | 公式ページに記載なし | アシスタントへのセキュリティ対策チェックを定期実施と記載 |
| 終了時の削除の証跡 | 公式ページに記載なし | 公式ページに記載なし |
出典:フジ子さん よくあるご質問、HELP YOU 公式サイト(2026年9月5日確認)
万一漏れたときに自分が負うもの
不安の核心は、たいてい「渡した先で漏れたら、自分はどうなるのか」です。ここは制度がはっきりしています。
個人データの漏えい、滅失、毀損が起きたとき、一定の事態については個人情報保護委員会への報告と、本人への通知が義務づけられています。対象は次の4つです。
- 要配慮個人情報が含まれる事態
- 財産的被害が生じるおそれのある事態
- 不正の目的で行われた事態
- 1,000人を超える事態
期限も決まっています。
| 場面 | 期限の目安 |
|---|---|
| 委員会への速報 | 発覚から数日という短い期限 |
| 委員会への確報 | 事態の内容に応じた期限(不正の目的による場合は60日以内) |
| 本人への通知 | 事態の状況に応じて速やかに |
問題は、この義務が誰にかかるかです。委託して個人データを預けた場合、原則として委託元と委託先の双方が報告義務を負います。
ただし委託先は、報告義務を負う委託元へ事態の発生を通知すれば、自身の報告義務を免除されます(個人情報保護法第26条第1項ただし書、施行規則第9条)。出典:個人情報保護委員会 委託先で個人データが漏えいした場合の対応
つまり最後に委員会へ報告し、顧客へ知らせるのは、委託した側です。
だから確認すべきは、相手のセキュリティの強さだけではありません。事故を知ったときに、どれだけ早く連絡が来るかです。
委員会への速報は発覚から数日という短い期限しかない以上、通知が数日遅れるだけで自分の期限が消えます。この一点は、後述の秘密保持契約で条項として押さえます。
渡す情報と渡さない情報を線引きする
実務では、渡す範囲を絞ることが最も効きます。請求書の発行を頼むなら、必要なのは請求先の名称と金額と締め日であって、過去の見積り経緯や商談メモまでは要りません。渡さなくても業務が回る情報は、最初から渡さないのが一番強い対策になります。
線引きの手順は、業務ごとに「この作業を終えるために最低限必要な項目」を書き出すことから始めます。書き出した項目以外は共有フォルダに置かない、と決めるだけで、事故の面積が小さくなります。
アカウントと権限、終了時の取り決め
渡し方の設計は、次の順で決めておくと漏れが出にくくなります。
- 共有ツールのアカウントを本人用に発行し、自分のアカウントを使い回さない
- フォルダやファイル単位で権限を絞り、閲覧のみで足りる範囲は編集権を渡さない
- パスワードを直接伝える運用をやめ、招待と権限付与で完結させる
- 秘密保持契約を締結し、目的外利用の禁止と第三者提供の制限を書く
- 契約終了時のデータ返却と削除の方法、期限を決めておく
アカウントを分けておけば、契約終了の日に権限を外すだけで共有が止まります。この5つは、やめるときにそのまま逆順の手順書になります。
取引条件の明示と秘密保持契約
個人に直接依頼すると、受注する側であると同時に発注する側になります。取引条件を明示する義務が、自分の側にかかります。
フリーランス・事業者間取引適正化等法では、発注事業者に取引条件の明示が求められています。従業員を使用しない発注事業者に課されるのは、この明示義務のみです。明示は業務委託後に直ちに書面または電磁的方法で行い、口頭は認められていません。
法人の場合は線が変わります。役員が自分1人で従業員がいないなら明示義務のみです。役員が2名以上または従業員を使用していると特定業務委託事業者に当たり、60日以内の支払期日の設定や禁止行為の規定も課されます。
明示する事項は9つです。
- 発注事業者とフリーランスの名称
- 業務委託をした日
- 給付の内容
- 給付を受領する期日、または役務の提供を受ける期日
- 給付を受領する場所、または役務の提供を受ける場所
- 検査を行う場合の検査完了期日
- 報酬の額
- 支払期日
- 現金以外の方法で支払う場合の内容
明示は一度きりではありません。継続で頼むなら、月ごとの業務内容と報酬、支払期日を都度示し、条件を変えるときは示し直します。クラウドソーシング経由で発注する場合も明示義務は残るので、発注画面の記載で足りるかを確認しておきます。
自分の取引が対象に当たるか判断がつかない場合は、上の公正取引委員会のサイトに窓口の案内があります。フリーランス・トラブル110番は受注した側が被害を相談する窓口なので、発注する側の相談先にはなりません。
秘密保持契約は、相手から示された雛形をそのまま結ぶ前に、次の5条項が入っているかを見ます。
- 目的外利用の禁止:受け取った情報を、依頼した業務以外に使わせない
- 第三者提供の制限:再委託や外部ツールへの持ち出しの可否を書く
- 事故発生時の即時通知:漏えいや紛失を知ってから24時間以内など、時間を数字で切って連絡義務を課す
- 終了時の返却と削除:返却か削除か、期限と方法を指定する
- 存続期間:契約終了後も秘密保持義務が続く年数を書く
3つ目が、先に確認した報告期限に直結します。委員会への速報は発覚から数日しかない以上、連絡が来る時刻を契約で決めておかないと、自分の側の対応が間に合いません。
社内規程の書きぶりをそろえたいときは、IPAのガイドラインが使えます。付録に情報セキュリティ関連規程のサンプル(Word)が公開されています。出典:IPA 中小企業の情報セキュリティ対策ガイドライン
源泉徴収と消費税、インボイスの扱い
個人に報酬を払うとき、源泉徴収が要るかどうかは、まず何を頼んだかで決まります。
所得税法が対象として列挙しているのは、原稿料や講演料、デザインの報酬、弁護士など特定の資格者への報酬、モデルや外交員、ホステスへの報酬などです。出典:国税庁 源泉徴収が必要な報酬・料金等の範囲
データ入力、経理入力、日程調整といった事務代行の外注費は、この列挙に入りません。法人は原則として源泉徴収義務者に当たりますが、義務が生じるのは対象の報酬を払ったときだけです。事務代行だけを頼んでいるなら、支払う側が一人社長の法人でも源泉徴収は不要です。
いっぽう、同じ相手にSNS投稿の下書きや記事の執筆、デザインまで広げると、原稿料やデザイン料として対象になり得ます。渡す業務を広げるときは、報酬の内訳を分けて記録しておきます。
支払う側が個人の場合は、給与等の支払者でないときは源泉徴収は不要です。常時2人以下の家事使用人にのみ給与を払っているときも、ホステス等への支払いを除いて同じ扱いになります。出典:国税庁 報酬・料金等の源泉徴収義務者
消費税は、相手が適格請求書発行事業者かどうかで実質の負担が変わります。発注前に登録番号の有無を確認し、免税事業者なら消費税相当分の扱いを取引条件に書いておきます。
免税事業者からの課税仕入れには経過措置がありますが、控除できる割合は段階的に下がります。令和8年9月30日までと令和8年10月1日以降とで適用される割合が変わるため、正確な割合は仕入れ時点の国税庁の案内で確認してください。出典:国税庁 令和8年度税制改正特集
自分が免税事業者の場合や、2割特例で申告している場合は、この影響を受けません。判断がつかない部分は、所轄の税務署か顧問の税理士に確認してください。
最初の1か月で定着させる指示の出し方



指示がうまく伝わるか不安ですが、何から渡せばよいですか?



無料枠で1種類だけ渡し、やり取りの回数で手順書が単独で機能するかを確かめるところからです。
導入直後につまずく形は、だいたい2つに分かれます。指示が伝わらず自分でやり直す形と、稼働時間を使い切れずに枠が余る形です。
どちらも最初の渡し方で減らせます。いきなり本契約から入らず、トライアル枠で1種類だけ渡し、指示が伝わるかを確かめます。
順番はこうです。
- 自社の経費や匿名化したデータなど、顧客名を含まない材料を10件だけ用意する
- 自分が入力する画面を録画し、勘定科目の判断ルールを声で添える
- トライアル枠でその10件を渡し、完了までのやり取りの回数を数える
- 不明分の戻し方が想定どおりなら、本契約へ進む
トライアルの段階で秘密保持の取り決めが及ぶかは、申し込み前に確認します。及ばないなら、取引先名の入った証憑は本契約のあとに回します。検証したいのは相手の能力ではなく手順書が単独で機能するかどうかなので、自社の経費データでも足ります。
無料枠は使い切ると再挑戦できません。フジ子さんは2時間・1週間、My Assistantは5時間で、いずれも一度きりです。質問が5往復を超えたらその回で手順書を直し、本契約の初月に同じ手順でもう一度試します。
最初に渡す業務を2つに絞る
本契約に進んだら、渡すのは2つまでにします。選ぶ条件は、毎月発生すること、手順が固定していること、間違いに気づきやすいことの3つです。
経費のデータ入力と請求書の発行は、この条件をよく満たします。逆に、顧客への一次返信は文面の判断が入るため、2か月目以降に回すほうが安全です。5つ同時に渡すと、どこが詰まったのか分からなくなります。
依頼テンプレートをそのまま使う
手順書は、ゼロから書き起こす必要はありません。作業している画面を録画し、声で説明を入れるだけで、文章より正確な手順書になります。
そのうえで、個別の依頼はテンプレートで出します。次の5項目をそのまま使ってください。
- 目的:この作業が何のために必要か(例:月末の入金確認を1日で終わらせるため)
- 完成の条件:どうなっていれば完了か(例:全件が会計ソフトに入力され、不明な領収書は一覧に分けてある)
- 締切:日付と時刻
- 参考資料:手順の録画、前月の成果物、様式ファイル
- 迷ったときの連絡先:判断が必要になったら止めて連絡する、と明記する
最後の1行があるかどうかで、間違ったまま最後まで進む事故の数が変わります。
週1回15分の振り返りで直す
初月は、週に1回15分だけ振り返りの時間を取ります。話す内容は、詰まった箇所、指示が曖昧だった箇所、次週に増やす業務の3点です。
ここで直すのは相手の作業ではなく、自分の指示の出し方と手順書です。同じ質問が2回出たなら、手順書に抜けがあります。
3か月目には、続けるか、時間数を変えるか、やめるかを決めます。判断材料は、事務に使う自分の時間が実際に減ったか、空いた時間が提案や既存顧客の対応に回ったかの2つです。
やめると決めてから抜けるまで
合わなかったときに困るのは、解約の連絡そのものではなく、渡した業務を自分の手に戻す段取りです。次の順で進めます。
- 解約を連絡する:フジ子さんの場合、連絡日の翌月末日が最短の解約日です。タスカルは契約更新日の5営業日前までの通知が必要で、通知がなければ自動更新されます。件名に解約希望日、本文に最終稼働日と残時間の扱いを書きます
- 成果物と様式を回収する:最終稼働日までに、請求書の様式ファイル、勘定科目のルール表、当月の作業中データ、未処理の一覧を自分の保管先へ移します
- 権限を外す:編集権を閲覧権へ落とし、閲覧権を外し、アカウントを停止し、招待リンクを失効させます。渡したときと逆の順です
- 証跡を受け取る:削除完了の書面を受領し、秘密保持義務の存続期間を確認します
抜けた翌月は、事務が自分に戻ります。締め日の前に半日から1日を作業時間として先に確保しておくと、請求処理の穴が売上の遅れに変わりません。
まとめ
- ✓ 判断の起点は自分の時間単価:他社の料金表ではなく、月の売上÷稼働時間で出した単価と事務の実測時間で決めます
- ✓ 渡すのは手順が固定した作業:提案内容の決定、見積り金額、顧客との関係構築、最終判断は自分に残します
- ✓ 料金は月10時間25,000円から:公式表示で確認できた下限です。金額より最低契約期間と繰越の条件が効きます
- ✓ 回収先を先に決める:空いた時間の使い道を1行で書いてから枠を買わないと、費用だけが残ります
オンラインアシスタントは、事務を減らす道具であって、売上を増やす仕組みそのものではありません。空いた時間の行き先を決めていなければ、費用だけが残ります。
順番を逆にすると、料金表の数字のほうが判断の起点になります。自分の数字が先で、料金表はあとです。
今週やることは3つです。
- 事務の時間を1週間だけ測る
- 空いた時間を何に使うかを1行で書く
- 初月に渡す業務を1つ選び、その作業画面を録画する
ここまで終えてから、月10時間の小口プランと無料枠のある会社に、同じ条件で見積りを出します。
よくある質問
- 対面の打ち合わせは必要ですか?やり取りはどう進みますか?
-
チャットとオンライン会議、クラウド上のファイル共有で完結する形が基本です。開始時のヒアリングもオンラインで行えるため、来訪や対面の打ち合わせは前提になりません。使う連絡ツールをこちらで指定できるかどうかは、申し込み時に聞いておくと初月のやり取りが滞りません。
- 夜間や土日の作業も頼めますか?
-
対応できる曜日と時間帯は、会社や担当者ごとに異なります。平日の日中を基本としている場合、夜間や休日に送った依頼は翌営業日からの着手になります。締め日や納品日が週末に重なる業務を渡すなら、対応時間帯と返信の目安を申し込み前に確認してください。
- 担当者は毎回同じ人ですか?指名はできますか?
-
申し込み時のヒアリングをもとに担当が割り当てられる形が一般的で、こちらから指名できるとは限りません。チームで分担する型と、1名を専属で立てる型があり、料金プランの名称で見分けられる場合があります。同じ人にcontinuously見てほしいなら、担当が交代したときの引き継ぎ方法まで含めて確認してください。
- 支払った費用は経費にできますか?
-
事業のために使った費用であれば、外注費などの科目で経費に計上できます。勘定科目の付け方や消費税の扱いは、契約の形(サービス経由か個人への直接依頼か)や、相手が適格請求書発行事業者かどうかで変わります。判断がつかない部分は、所轄の税務署か顧問の税理士に確認してください。
- 契約の途中で時間数のプランを変更できますか?
-
時間数の変更を受け付けるかどうか、受け付ける場合の申し出期限は、会社ごとに規約で決まっています。繁閑差が大きい場合は、増やす側だけでなく減らす側の条件も申し込み前に確認しておくと、使い切れない枠を抱えずに済みます。
参考文献・出典
- 公正取引委員会 フリーランス法特設サイト
- 個人情報保護委員会 個人情報の保護に関する法律についてのガイドライン(通則編)
- 個人情報保護委員会 漏えい等の対応とお役立ち資料
- 個人情報保護委員会 委託先で個人データが漏えいした場合の対応
- 個人情報保護委員会 個人情報保護法相談ダイヤル
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最終更新: 2026-09-05/引用データは主に2026年9月時点です。各社の料金・認証表示およびツール料金は2026年9月5日に公式ページで確認しました。個人情報保護法ガイドライン(通則編)は平成28年11月制定・令和8年6月一部改正版を参照しています。
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