ライターのポートフォリオの作り方は?実績が少なくても受注につながる型

ライターのポートフォリオの作り方は?実績が少なくても受注につながる型

応募や直契約の相談で「ポートフォリオ(作品集)を見せてください」と言われ、手が止まっていませんか?

これまでの記事の多くは記名なしで公開できず、見せられる執筆実績も多くありません。ライター特有のこの悩みは、ネット上の6項目テンプレートやWebデザイナー向けの作り方だけでは解けません。

この記事は、記名できる実績が少なくても受注につながるポートフォリオの型を、ライター向けに整理します。 発注者が会う前に何を見ているかから逆算し、種別ごとの見せ方と今日からの手順まで一気に確認できます。

この記事でわかること
  • 発注者が会う前に確かめていることと、ライターにポートフォリオが必要な理由
  • 記名できる実績が少なくても応募に使える、見せ方の型と5つの手順
  • Webライターやコピーライターなど、ライター種別ごとのサンプルの選び方
  • 記名の少ないライターAさんの完成ポートフォリオ記入見本

結論から言うと、ライターのポートフォリオの作り方は次の5手順です。相手を決める → 見せる素材を棚卸しする → サンプルを用意する → noteなどで1ページにまとめる → 提案文に添える。記名できる実績が少なくても、この型なら今日から応募に使えます。

目次

ライターにポートフォリオが必要な理由と用意して得られること

相談者

ポートフォリオは、これまでの実績を一覧にしておけば十分ではないですか?

編集長

一覧だけでは文章力までは伝わりません。読める文章を1本のせると、会う前に判断してもらえます。

ライターのポートフォリオは、会う前に文章そのものを読ませられる、中心的な判断材料です。 ポートフォリオは、書いた文章とできる仕事を1つにまとめたものを指します。単なる実績の一覧と違い、実際の文章そのものを読んでもらえる点に価値があります。

発注は、顔の見えない相手に前払いでお金を託す行為です。だからこそ発注者は「依頼文を読み、締め切りを守り、狙いどおりに書ける人か」を事前に確かめたいと考えます。

国の調査でも、働く上での障壁として「収入が少ない・安定しない」を挙げた人は約6割にのぼりました(内閣官房のフリーランス実態調査)。選ばれる材料を用意できるかどうかは、収入の安定に直結します。

ポートフォリオを整えると、次の3つが手に入ります。

  • 提案文や営業メールに添える、文体の証拠
  • 文字単価や記事単価を上げるための交渉材料
  • 単発で終わらせず、継続案件や直契約へつなぐ導線

この3つは、発注者が会う前に確かめる順序に沿っています。まず分野が合うか、次に文章が読めるか、最後に続けて頼めるか、の流れです。見せ方さえ設計すれば、記名なしの仕事が多くても信用は作れます。次章から、その中身を発注者の視点で組み立てます。

ライターのポートフォリオに載せる基本項目と発注者が見るポイント

相談者

掲載する項目は、とにかく全部そろえたほうが有利ですか?

編集長

数をそろえるより順番が大切です。書ける分野と読める文章を上に置くと、通過率を上げやすくなります。

汎用のポートフォリオ6項目は、ライター向けに「文体の証拠を見せる」観点で組み替えると効きます。 記名できない仕事が多いライターは、肩書きや実績の数だけでは信用を作りにくいからです。

だからこそ、発注者が最初に確かめたい順に項目を並べ替え、読める文章を中心に据えます。

基本の掲載項目は発注者が確かめる順に並べる

載せる基本項目は、プロフィール・得意ジャンル・執筆実績・サンプル記事・対応可能業務と稼働・単価の目安・連絡先の7つです。 これを、発注者が「頼んで大丈夫か」を確かめる順に並べると迷いません。書く内容と、その項目で発注者が何を見ているかをセットで押さえます。

項目書く内容発注者が確かめること
プロフィールと経歴名前かペンネーム、実績年数、専門何者で、どの分野の人か
得意ジャンル書ける分野を2〜3個に絞る依頼したい分野と合うか
執筆実績分野と本数、あれば成果の要約任せられる量と質
サンプル記事読める文章を1〜2本文体とレベル
対応可能業務と稼働できる工程、週の本数、納期依頼が回るか
単価の目安文字単価や記事単価の示し方(次項で詳述)予算と合うか
連絡先とSNS連絡手段、あればSNSすぐ連絡がつくか

項目を全部そろえることより、発注者が知りたい順に並べることを優先します。実務では、発注者がまず確かめたいのは「書ける分野」と「読める文章」の2つになりやすいものです。

この2つを上に置き、稼働や連絡先はその後に並べると、通過率を上げやすくなります。※これは特定の統計ではなく、実務でよく見られる傾向についての編集部の見解です。

ポートフォリオでの単価の見せ方

単価は、文字単価・記事単価・時間単価のどれで見せるかを、仕事の性質に合わせて選びます。 種類を明記せずに数字だけを置くと、発注者は判断できません。

単価の種類向いている仕事見せ方の例
文字単価SEO記事など分量が読める仕事「1文字○円〜」
記事単価構成や取材を含む1本仕上げ「1本○円〜(工程による)」
時間単価編集・監修・相談など「1時間○円〜」

載せるか伏せるかは、相手との距離で決めます。相場が読める相手にはレンジ(範囲)を示すと打診されやすく、幅が大きい業務は「要相談」でかまいません。低い文字単価だけが独り歩きしないよう、記事単価や成果とセットで見せると誤解を避けられます。

ライター種別で変わるポートフォリオの見せ方

相談者

同じライターなら、種別が違っても見せ方は同じでよいのでしょうか?

編集長

種別ごとに、発注者が最初に見る指標が違います。合わせて見せると、実力が伝わりやすくなります。

同じ「ライター」でも、Webライター・コピーライター・シナリオライター・取材ライターで、発注者が最初に見る指標は違います。 種別に合わない見せ方をすると、実力があっても伝わりません。まずは全体像を対応表で押さえます。

ライター種別載せるサンプルの型発注者が最初に見る指標避けたい失敗
WebライターSEO記事やコラムの完成形構成力と読みやすさ文字数だけ多く中身が薄い
コピーライターキャッチコピーやLP文の抜粋言葉の切れと訴求事例が説明ばかりで刺さらない
シナリオライター会話劇や世界観の抜粋キャラクターの声とテンポ設定資料だけで本編が読めない
取材ライターインタビュー記事やレポート問いの立て方と構成話し言葉の書き起こしのまま

この表は、各種別で見られる一般的な募集傾向を編集部でまとめた整理です。特定の統計にもとづくものではありません。Web制作やデザインなど他の職種の作り方は、職種別にまとめた記事もあわせて確認できます。

WebライターはSEO記事の完成形を一本見せる

Webライターは、検索意図に沿って最後まで構成された記事を、1本まるごと見せると強いです。 発注者が確かめたいのは、テーマを渡したときに狙いどおりの構成で読みやすくまとめられるかどうかです。

見出し設計と導入の作り込み、結論までの流れが分かる完成形を選びます。書き下ろしでかまいませんので、想定読者と検索キーワードを添えると、実務の再現度が伝わります。

コピーライターは言葉のビフォーアフターで見せる

コピーライターは、変更前と変更後を並べ、なぜその言葉にしたかの意図まで見せると評価されます。 キャッチコピーやLPの一文は、結果だけを並べても発注者には刺さりにくいものです。

課題・狙い・書いた言葉の3点を短く添え、選んだ理由が伝わる形にします。実案件を出せないときは、身近な商品を題材にした書き下ろしサンプルでも、思考の跡は十分に示せます。

シナリオライターは会話の運びを抜粋で見せる

シナリオライターは、長い設定資料よりも、キャラクターの声が分かる短い会話劇の抜粋が効きます。 発注者が知りたいのは、性格が台詞に出ているか、場面のテンポを作れるかです。

全体のプロットは短くまとめ、読ませたい会話の場面を抜き出して見せます。ジャンル(恋愛やホラーなど)を明記すると、依頼したい作風と合うかを判断してもらえます。

取材ライターは問いの立て方と構成で見せる

取材ライターは、話をそのまま起こすのではなく、問いの設計と構成で読ませる力を見せます。 インタビュー記事やレポートでは、何を聞き、どう並べ替えて一本にしたかが評価軸になります。

書き起こしのままではなく、読み手に伝わる順序へ再構成した完成形を選びます。取材相手の許可が取れない場合は、公開情報をもとにしたインタビュー形式の書き下ろしサンプルで代えられます。

記名できる執筆実績が少ないときに何を見せるか

相談者

記名して出せる記事がないと、ポートフォリオは作れないのでしょうか?

編集長

記名がなくても大丈夫です。許可の確認、匿名化したサマリー、書き下ろしサンプルの3つで示せます。

記名なしや守秘義務で公開できない仕事が多くても、見せ方を3つ重ねれば実力は伝えられます。 これまでの記事の多くが記名なし(ゴーストライティング)だったり、公開前の案件だったりして、そのままでは出せないのがライター特有の悩みです。

ここでは公開できない実績を見せる方法を、次の3つの手順に分けて用意します。

手順1 記名と二次利用の可否を発注者に確認する

多くの記名なし案件は、はじめから掲載不可が前提です。 断られても行き止まりではありません。その場合の本筋は、手順2の匿名化サマリーと手順3の書き下ろしサンプルです。まず確認だけ済ませ、通れば実名の実績が増えると考えましょう。

公開してよいかどうかは、契約や規約で決まります。2024年11月にフリーランス・事業者間取引適正化等法が施行されました。この法律が発注者に義務づけるのは、報酬額や業務内容といった取引条件を書面などで明示することです。

一方、記名の可否やポートフォリオへの二次利用、著作権の帰属は、この法律の定める明示事項ではありません。これらは契約や規約で個別に決まるため、守秘義務(秘密保持契約、いわゆるNDA)とあわせて別途確認します。

確認するのは、次の3点にしぼると伝わりやすくなります。

  • 記事に自分の名前(記名)を出せるか
  • ポートフォリオへの転載を認めてもらえるか
  • 公開してよい範囲は全文か一部か

依頼文の例は次のとおりです。「お世話になっております。今回の記事を実績として紹介できないか、ご確認をお願いできますでしょうか。記名の可否、ポートフォリオへの転載可否、公開してよい範囲の3点について、可能な範囲で教えていただけますと助かります。」

手順2 匿名化した執筆実績サマリーを作る

クライアント名を伏せたまま、分野と本数と成果を要約した執筆実績サマリーを用意します。 記名できなくても、どんな分野で何本書いたかは示せます。「金融メディアのSEO記事を30本」「BtoBのコラムを月4本」のように、分野と量をまとめます。

数字は自分の実績の範囲にとどめ、盛らないことが信用につながります。成果を出せる場合は「検索1ページ目に複数」など、確認できる範囲で添えます。

手順3 応募先に合わせた書き下ろしサンプルを用意する

公開できる実績がなければ、応募先の分野に合わせた書き下ろしサンプルを1〜2本用意します。 狙う分野の完成形を自分で書けば、記名の有無に関わらず文章力を見てもらえます。仕様は次のとおりにそろえます。

  • 分量は応募先メディアの記事1本に合わせる(多くのSEO記事なら2,000〜4,000字ほどが目安)
  • 題材は、その媒体の読者が検索しそうなテーマから選ぶ
  • 冒頭に「想定読者=◯◯/狙い=◯◯」の1行を置く

たとえば投資メディア向けなら、次の1行を冒頭に置いてから本文に入ります。「想定読者=つみたてNISAをこれから始めたい30代/狙い=制度の要点を検索1ページ目で伝える」と書く形です。

書き下ろしサンプルは、先方が指定する「テスト記事」とは分けて考えます。テスト記事は選考のための課題で、多くは無償ですが、有償の場合もあります。

書き下ろしサンプルは、自分の狙いで作る提出用です。両者を区別するのは、選考課題を実績づくりに流用すると、無償で書き続ける形になりやすいからです。

ライターのポートフォリオの作り方の手順

相談者

完璧に仕上げてから公開したほうがよいのでしょうか?

編集長

まず1ページ公開して応募に使うほうが先です。狙う分野に合う1本を磨けば、今日から始められます。

完璧をそろえることより、まず1ページを公開して応募に使うことを優先します。 さきほどの5手順を、実際の作業に落とすと次のようになります。

  1. 相手と分野を一つに決める 受けたい発注者と分野を1つに絞ります。狙いが定まると、前章の種別表のどの見せ方を使うかも決まります。
  2. 見せられる素材を棚卸しする 記名できる記事、匿名化できる実績、書き下ろせるテーマを書き出します。手元の材料が見えると、不足分だけを補えます。
  3. サンプルを1〜2本そろえる 応募先に合わせて、読める文章を1〜2本用意します。多く並べるより、狙いに合う1本を磨くほうが効きます。次章のAさんの記入見本が、そろえ方の具体例になります。
  4. 置き場所に載せて1ページにまとめる noteなど無料の場所に、プロフィール・実績・サンプルを1ページへ整えます。作り方は下のnote最小レシピで示します。
  5. 提案文や営業メールに添える 応募のたびに、募集内容へ合わせた一言とセットでリンクを送ります。文例はこのあとにまとめました。

noteで1ページにまとめる最小レシピ

noteはサイトを作る知識がなくても、記事を書く感覚で1ページ分をまとめられます。 ブログのように記事を投稿し、プロフィール欄とマガジンでまとめるだけです。載せる見出しは、次の並びをそのまま使えます。

  • プロフィール(名前かペンネーム+肩書き)
  • 得意分野(2〜3個)
  • 実績サマリー(分野と本数)
  • サンプル(書き下ろし1〜2本へのリンク)
  • 単価・連絡先

noteでの置き方は、次の3手順で足ります。

  1. プロフィール欄に「肩書き+専門」を1行で書く
  2. 実績サマリーとサンプルを、それぞれ1本の記事として投稿する
  3. その記事をマガジンにまとめるか固定表示にして、送るURLを1本化する

提案文と営業メールにポートフォリオを添える文例

ポートフォリオは、作って終わりではなく、応募のたびに一言そえてリンクを送ってはじめて効きます。 クラウドソーシングの提案文と、直営業のメールで、そのまま使える文例を用意しました。

クラウドソーシングの提案文には、実績を一言そえます。「貴案件の◯◯(分野)に近い記事を書き下ろしました。よろしければご覧ください→[ポートフォリオのURL]」のように、案件の分野に寄せて1文を差し込みます。

直営業のメールでは、次の2〜3行をあいさつのあとに置きます。「◯◯(分野)を中心に執筆しているライターの◯◯と申します。貴社の△△に近いテーマで書いた記事をポートフォリオにまとめております。ご確認いただけますと幸いです→[ポートフォリオのURL]」

大切なのは、リンクを送った後に何が起きるかです。読める文章と単価のレンジがそろっていると、発注者は「この分野で頼めそうか」を判断しやすくなります。

分野が合えば具体的な打診が来て、サンプルが判断材料になるぶん、単価の相談にも入りやすくなります。ポートフォリオが受注につながるのは、この判断のハードルを会う前に下げるからです。

実績が少ないライターの完成ポートフォリオ例

ここまでの型を、記名の少ないWebライターAさんの記入見本で1枚につなげます。 Aさんは実在の人物ではなく、公開できる実績が少ない人がどう仕上げるかを示す例です。着手前と、仕上げた1枚を並べて見ます。

着手前(ビフォー) Aさんは金融ジャンルのSEO記事を約30本書いてきました。ただ、すべて記名なしで公開できません。プロフィールには「金融ライターです」と書くだけで、何を見せれば信用されるのか決まらず、応募のたびに手が止まっていました。

仕上げた1枚(アフター) 匿名化した実績サマリーと書き下ろしサンプル1本を軸に、noteで次のようにまとめました。金額や成果は、本人が決めて記入した見本です。

ポートフォリオの欄Aさんの記入見本
プロフィールペンネームAとして活動するWebライターです。お金と金融の分野を中心に、副業として2年で約30本を執筆してきました。
得意分野つみたてNISA、投資信託、家計の見直しなど、初心者向けのお金の解説記事。
実績サマリー金融メディアのSEO記事を約30本(記名なし)。検索の上位に表示された記事もあります。
サンプル記事書き下ろし「つみたてNISAの始め方をやさしく解説」。冒頭に「想定読者=これから始めたい30代/狙い=制度の要点を一読で伝える」と明記。
単価の目安1文字2円から、SEO記事1本は8,000円から(構成込み)。金額は希望額の記入例です。
連絡先メールと、XのDM。原則48時間以内に返信します。

記名できる記事がゼロでも、匿名化サマリーと書き下ろし1本があれば、この形まで到達できます。あとはこの1枚のURLを、前の文例にそえて送るだけです。

ポートフォリオの置き場所とツールの選び方

相談者

ポートフォリオは、どこに置くのがよいのでしょうか?

編集長

無料で始められて更新しやすい場所が向いています。迷ったらnoteかクラウドソーシングのプロフィールからで十分です。

置き場所は「無料で始められる」「独自ドメインを使える」「更新のしやすさ」の3つの基準で選ぶと、目的から外れません。 選ぶ前に判断の軸を決めておきます。

まず無料から低コストで始められること、次に独自ドメインで自分の資産にできること、最後に更新のしやすさと検索からの見つかりやすさです。この3点で主な選択肢を比べます。

置き場所費用の目安独自ドメイン手軽さ検索での見つかりやすさ
note無料(基本利用)使えない高い中(サイト内の回遊あり)
クラウドソーシングのプロフィール無料(登録無料)使えない高い応募先の中で見られる
Notion(公開ページ)無料(フリープラン)制限あり高い低い
Googleドキュメント(共有リンク)無料使えないとても高い検索されない
独自サイト(WordPress)月990円前後〜(目安)使える低い(構築の手間)高い

費用は各社の公式情報にもとづく目安です。内訳は次のとおりです。

独自ドメインは、更新料ベースで年1,000〜2,000円台が目安です(編集部調べ)。初年度は割引で安くなることが多く、更新時に上がる場合があります。料金は2026年7月時点のもので、変わることがあります。

迷ったら、まず無料のnoteかクラウドソーシングのプロフィールで1ページを作り、案件が増えたら独自サイトへ広げる順番がおすすめです。応募先ごとの特徴は、クラウドソーシングサイトを比較した記事もあわせて確認できます。

載せる前に確認する著作権と守秘義務とやってはいけないこと

相談者

自分が書いた記事なら、自由に載せてよいのでしょうか?

編集長

自分で書いても、掲載の可否は契約や守秘義務で決まります。案件ごとに許可を確認してから載せましょう。

公開してよいかを確かめ、読み手を選ばない品質に整えてから出すことが、信用を守る近道です。 ここを飛ばすと、実績づくりのつもりが信用を損なうことにつながります。載せる前に、次のチェックを済ませます。

確認すること具体的にやること
掲載の許可記名と掲載の可否を、案件ごとに発注者へ確認する
著作権と守秘義務契約や規約で、公開してよい範囲を確かめる
二次利用の可否ポートフォリオへの転載が認められているか確認する
誤字脱字音読やツールで読み返し、表記を整える
初心者と分かる書き方を避ける「初心者ですが」などの一言を入れない
定期更新数か月に一度、新しい実績へ差し替える

ポートフォリオに載せてよいかを決めるのは、多くの場合クライアントへ移った財産権(複製権や公衆送信権など)と、契約や守秘義務です。無許可で載せると、この財産権やNDAに触れるおそれがあります。

著作者人格権のうち氏名表示権は、文化庁の資料でも譲渡できない権利と説明されています。ただしこれは記名を求めうる権利であって、載せてよい根拠ではありません。

実務では不行使特約で記名しない取り決めになることも多いので、迷う実績は無理に載せず伏せておくほうが安全です。

誤字脱字のチェックには、下書きや校正を効率化するAIツールの比較も参考になります。

まとめ

  • 完璧より、まず1ページ:実績の数をそろえるより、見せ方を設計して応募に使える1ページを先に作ります。
  • 分野を1つに絞る:受けたい発注者と分野を1つ決め、記名記事か匿名化サマリーか書き下ろしで、見せる1本を用意します。
  • 今日じゅうに公開する:noteなど無料の置き場所にまとめ、まず公開して応募に使い始めます。
  • 応募に添えて送る:提案文や営業メールにリンクを添え、プロフィール欄にも置いて相手を作品まで導きます。

大切なのは、完璧な実績をそろえることではなく、見せ方を設計して1ページを応募に使える状態にすることです。 まずは応募したい分野を1つ決め、記名できる記事か、匿名化した執筆実績サマリーか、書き下ろしサンプルのどれかで、見せられる1本を用意しましょう。

それをnoteなど無料の置き場所にまとめ、今日じゅうに1ページを公開します。あとはクラウドソーシングの提案文や直営業のメールに添えて応募します。プロフィール欄にもリンクを置いておけば、興味を持った相手が作品まで進めます。

直契約で受注したときは、個人での請求書の書き方もあわせて確認しておくと、その後の実務がスムーズです。

よくある質問

ポートフォリオに載せるサンプルは何本必要ですか?

狙う分野に合う1本があれば応募に使えます。多くても3本までにとどめ、本数を増やすより、応募先に寄せた1本を磨くほうが評価につながります。同じ分野の応募が続くなら、まず1本を使い回して問題ありません。

ポートフォリオに本名や顔写真は必要ですか?

ペンネームでかまいません。本名や顔写真がなくても、連絡がつくことと読める文章がそろっていれば応募に使えます。同じ名前を使い続けると、実績を1人分として積み上げやすくなります。

クラウドソーシングのプロフィール欄とは別に、ポートフォリオを用意すべきですか?

役割が違うので、両方あると効果的です。プロフィール欄は肩書きと実績を数行で伝える入口、ポートフォリオは文章そのものを読んでもらう中身です。プロフィール欄に一言サマリーとポートフォリオへのリンクを置いておくと、興味を持った人がそのまま作品まで進めます。

書き下ろしサンプルは、どのくらいの頻度で見直せばよいですか?

決まった期限はありませんが、数か月に一度の見直しをおすすめします。新しく書けた記事や、狙う分野の変化に合わせて、より近いテーマのサンプルへ差し替えると鮮度を保てます。古い実績のまま置き続けるより、いま出せるいちばん良い1本に更新するほうが、読み手の判断材料になります。

記名や掲載の許可は、どう取ればよいですか?

案件ごとに、記名の可否、ポートフォリオへの転載可否、公開してよい範囲の3点を、発注者へ短く尋ねます。返信がもらえない、または断られた場合は、無理に載せず、匿名化した実績サマリーと書き下ろしサンプルで代えます。許可が取れた実績だけを載せるのが、信用を守る前提です。

参考文献・出典

本記事の数値と制度は、次の一次情報および各サービスの公式情報を参照しています。

最終更新: 2026-07-13。引用データの時点は主に次のとおりです。フリーランス実態調査は2020年、フリーランス・事業者間取引適正化等法は2024年11月の施行時点、各サービスの料金は2026年7月時点です。

この記事を読んだ方におすすめ

職種ごとのポートフォリオの型を知りたい方へ

Web制作で受注につながる作品集を作りたい方へ

はじめて請求書を発行する個人事業主の方へ

どのAI業務ツールから使うか迷う一人社長へ

副業や受注でクラウドソーシングを使いたい方へ

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この記事を書いた人

Tomashiのアバター Tomashi 一人社長 小さな事業の編集長

自らも一人社長として事業を経営し、「一人でも稼げる」「一人でも成長できる」 を実践。
Webマーケティング、BtoB営業、事業戦略を駆使し、社員ゼロで売上を伸ばす経営スタイルを確立。

「一人だからこそ、強く・自由に・スマートに。」をテーマに、独立・経営・集客・時間管理・資金繰り など、一人社長に必要な実践的なノウハウを発信中。

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