ジム経営の年収はいくら?会員100人で黒字化する3つの秘訣

ジム経営で最も重要なのは、事業規模と業態で年収が数倍から数十倍変わることです。

この記事では、ジム経営の年収に関する平均的なレンジをはじめ、パーソナルジムや24時間ジムといった業態別の年収比較を紹介します。

さらに、会員数ごとの年収モデル(50人・100人・300人)や、家賃相場・人件費といった経費の内訳についても取り上げます。

また、会員100人で黒字化を実現するための3つのポイントを、具体的な数字を使いながら分かりやすく解説していきます。

相談者

開業に必要な初期費用と会員100人での年収目安を短時間で知りたいです。

スモビジマン

会員100人なら、会費と経費次第で年収200万〜500万円が現実的な目安です。

目次

ジム経営の年収はいくら?事業規模・業態別のリアルな収入実態

ジム経営の年収を左右する最大の要因は、事業規模と業態によって収入に大きな差が生じる点です。

規模や運営スタイルの違いで、収益は数倍から数十倍まで変わります。

ここでは、ジム経営者の平均年収をはじめ、パーソナルジム・24時間ジム・フィットネスジムの業態別の比較を紹介します。

さらに、会員数に応じた年収シミュレーションや、都市部と地方での利益率の違いについても、実際の数字を交えて解説します。

この全体像を把握することで、あなたが目指すジムの具体的な収益イメージが見えてきます。

ジム経営者の平均年収と収入源の内訳

ジム経営者の平均年収は、個人事業主か法人経営か、さらにオーナー自身がトレーナーを兼任するかによって大きく異なります。

目安としては300万円から1,000万円程度になります。

小規模なジムを個人事業主として運営する場合は、年収が300万円〜600万円に収まることが多いです。

一方、法人化して複数店舗を展開すれば、年収1,000万円以上を目指すことも可能です。

相談者

ジム経営の収入って、会費だけじゃないんですか?

スモビジマン

会費以外にもパーソナルトレーニングや物販など、複数の収入源を確保するのが黒字化の鍵ですよ。

安定したジム経営を実現するためには、下の表のように収入源を複数持つことが重要です。

特にパーソナルトレーニングやオリジナルプロテインの販売は、顧客単価と満足度を同時に高める効果的な手段です。

パーソナルジム・24時間ジム・フィットネスジムの年収比較

ジムの業態は、それぞれビジネスモデルが異なり、オーナーの年収にも直結します。

パーソナルジムは、お客様一人ひとりに合わせた質の高い指導を提供することで、高い顧客単価と利益率を実現するモデルです。

一方で、24時間ジムは、営業時間を長くしてマシン設備に特化することで、多くの会員を集めて収益を上げる薄利多売モデルといえます。

あなたの理想とする働き方や目標に合わせて、最適な業態を選択することが成功への第一歩です。

小規模で自分の強みを活かしたいならパーソナルジム、大規模な投資で効率的に収益を上げたいなら24時間ジムが選択肢になります。

会員数50人・100人・300人別の年収シミュレーション

ジムの売上は「会員数 × 会費」で決まるため、会員数の増減がオーナーの年収に直接影響します。

ここでは、事業規模ごとのリアルな年収をシミュレーションしてみましょう。

特にあなたが目標とする会員100人規模の場合、月会費12,000円設定で年間売上1,440万円、経費を差し引いたオーナー年収(営業利益)は360万円あたりが現実的なラインになります。

相談者

目標の会員100人だと、具体的にどれくらいの年収が見込めるんだろう…

スモビジマン

会費設定と経費次第ですが、100人規模なら年収200万〜500万円を目指すのが現実的なラインになります。

下の表はあくまで一例ですが、事業計画を立てる際の参考にしてください。

実際のジム経営では、このシミュレーションを基に、損益分岐点を超える会員数をいかに早く確保するかが黒字化の鍵です。

都市部と地方で変わる家賃と利益率

ジム経営における固定費の中で、最も大きな割合を占めるのが物件の家賃です。

この家賃は地域によって大きく異なり、利益率を左右する最大の要因となります。

例えば、東京都渋谷区の駅近で30坪の物件を借りると月額90万円以上かかる一方、首都圏郊外であれば同じ広さでも月額24万円程度に抑えられる場合があります。

家賃が低い地方は利益率を高めやすいですが、その分集客に工夫が必要になります。

あなたが検討している首都圏郊外は、都市部ほどの集客力はないものの、家賃を抑えて高い利益率を狙える可能性があるエリアです。

ジム経営で黒字化する秘訣①:収入を最大化する収益モデル

ジム経営で高い年収を得るためには、安定した収益モデルの構築が最も重要です。

会費だけに頼らず、パーソナルトレーニングや物販で収入源を増やし、適切な料金設定で顧客単価を上げ、さらにオンラインレッスンで新たな顧客層を開拓する方法を解説します。

これら複数の収入の柱を組み合わせることで、外部環境の変化に強い、盤石な経営基盤を築くことが可能になります。

会費以外の収入源、パーソナルトレーニングや物販の可能性

ジム経営の年収を安定させるには、月々の会費収入に加えて、追加の収益源を確保することが欠かせません。

例えば、会員1人あたりの単価を上げるパーソナルトレーニングは、1回あたり5,000円から15,000円の追加収入が見込める人気のサービスです。

相談者

会費以外だと、どんなものが収益につながるの?

スモビジマン

プロテインやサプリメント、トレーニングウェアなどの物販も有効です。

オリジナルブランドの商品を開発すれば、利益率も高まります。

これらの収入源を組み合わせることで、会員数に左右されすぎない安定したジムの収益モデルを確立できます。

顧客単価を上げる料金設定のコツ

顧客単価とは、顧客1人あたりが支払う平均金額のことです。

この数値を引き上げることが、ジムの売上と利益率の向上に直結します。

単純な値上げではなく、顧客が価値を感じる付加価値の高いプランを用意することが重要です。

例えば、月会費10,000円の基本プランに加え、食事指導や定期カウンセリングを含む月額18,000円のプレミアムプランを用意すると、平均顧客単価を12,000円以上に高めることが可能になります。

相談者

料金を上げると、お客さんが離れてしまいそうで心配…

スモビジマン

料金プランを複数用意して、お客様自身に選んでもらうのがポイントです。松竹梅の3プランを提示すると、中間のプランが最も選ばれやすい傾向にありますよ。

顧客のニーズに合わせた複数の料金設定を行うことで、満足度を維持しながら客単価の向上を実現できます。

オンラインレッスン導入による新たな収入の柱

オンラインレッスンとは、インターネットを通じて提供するトレーニング指導のことです。

店舗の立地や収容人数に縛られないため、新たな顧客層にアプローチできます。

Zoomなどのビデオ会議システムを活用すれば、初期投資を抑えながら始められます。

例えば、月額3,000円のオンライン会員を50人獲得するだけで、月15万円(年間180万円)の追加売上が生まれます。

これはジムの経営を支える大きな収入源となり得ます。

相談者

オンラインって、専門的な機材が必要そうで難しそう…

スモビジマン

最初はスマートフォンと三脚があれば十分始められます。まずは既存の会員様向けに、無料体験会を開いてみるのがおすすめですよ。

オンラインレッスンを導入することで、実店舗の収益を補完し、より強固な経営基盤を築くことが可能です。

ジム経営で黒字化する秘訣②:利益率を改善するコスト管理

ジム経営で安定した年収を得るためには、売上を増やすだけでなく、コスト管理を徹底して利益率を改善することが極めて重要です。

ここでは、ジム運営コストの中でも特に大きな割合を占める「家賃や人件費」、開業時に必要となる「設備投資」、そして黒字化の目標設定に不可欠な「損益分岐点」について詳しく解説します。

これらのコストを正しく理解し管理することで、無駄な支出をなくし、効率的に利益を生み出す経営体質を構築できます。

家賃や人件費など主要経費の目安と削減ポイント

ジム経営における経費は、売上の増減に関わらず毎月発生する「固定費」と、売上に比例して変動する「変動費」に分けられます。

特に固定費である家賃と人件費は、ジム運営コストの大部分を占めるため、厳格な管理が求められます。

一般的に、家賃は売上の20~40%、人件費は15~30%が目安とされており、この2つで売上の半分以上を占めることも少なくありません。

相談者

経費って具体的にどれくらいかかるんだろう?

スモビジマン

売上に対する割合で考えると分かりやすいですよ。特に家賃と人件費が大きな割合を占めます。

これらの経費は一度決まると簡単には変更できないため、開業前の物件選びや人員計画の段階で慎重に検討することが、ジム経営の成功に直結します。

開業時の初期費用を抑える設備投資の考え方

設備投資は、ジム開業にかかる初期費用の中でも特に大きな割合を占める項目です。

コンセプトに合った空間を整えるためにも欠かせません。

小規模なパーソナルジムであっても、トレーニングマシンや内装工事、備品などを含めると、初期費用は300万円から1,500万円ほど必要になります。

開業時の資金負担を抑えるには、すべてを新品で揃えるのではなく、中古品やリースを上手に活用することが大切です。

開業初期は、提供するトレーニングに必要な設備に絞って投資することが望ましいです。

経営が安定し、会員のニーズがはっきりしてから新しいマシンを追加する方が、無理のない判断となります。

損益分岐点の計算方法と黒字化に必要な最低会員数

損益分岐点とは、売上と費用が等しくなり、利益がゼロになる売上高のことです。

この数値を把握することで、赤字に陥らないために最低限必要な売上目標、つまり黒字化に必要な最低会員数を明確にできます。

損益分岐点は「固定費 ÷ {1 – (変動費 ÷ 売上高)}」という計算式で算出可能です。

例えば、月の固定費が60万円、変動費率が10%の場合、損益分岐点売上高は約67万円となり、会費1万円なら最低でも67人の会員が必要だと分かります。

相談者

最低何人会員さんが集まれば赤字にならないの?

スモビジマン

損益分岐点を計算すれば、黒字化に必要な最低会員数が分かります。まずは固定費を正確に把握しましょう。

この損益分岐点を基準に、現実的な会員獲得目標を設定し、具体的な集客戦略を立てることが、安定したジム経営を実現するための第一歩となります。

ジム経営で黒字化する秘訣③:安定経営を実現する集客戦略

安定したジム経営を続けるためには、新規顧客を増やすことと既存顧客を継続させること、両方を支える集客戦略が欠かせません。

具体的には、InstagramやLINEを活用して認知度を高め、ファン化につなげる施策でリピート率を上げることが大切です。

RIZAPやエニタイムフィットネスといった成功事例から運営の工夫を学び、よくある失敗を避けることで、ジム経営の年収向上と黒字化を実現しやすくなります。

InstagramやLINEを活用したソーシャルメディア集客術

ソーシャルメディア集客とは、InstagramやLINEといったSNSを使い、見込み客にアプローチしてジムへの入会を促すマーケティング手法です。

例えば、Instagramではトレーニング風景のリール動画を週3回以上投稿することが有効です。

さらに、LINE公式アカウントで友だち登録者限定の初回体験50%OFFクーポンを配布する方法も効果があります。

相談者

SNSでの集客って、具体的に何をすればいいの?

スモビジマン

まずはターゲット顧客が多く利用するSNSを一つに絞り、役立つ情報を継続的に発信することから始めましょう。

これらのツールをうまく活用することで、広告費を抑えながら効率的にジムの認知度を高め、集客につなげることができます。

リピート率向上、顧客をファンにするための施策

ジム経営におけるリピート率とは、入会した顧客が継続してサービスを利用する割合のことで、安定した収益を確保する上で非常に重要な指標です。

一般的にフィットネスジムの1年後の継続率は約30%とされています。

しかし、顧客とのコミュニケーションを丁寧に行い、年4回のコミュニティイベントを開催するといった取り組みにより、継続率を50%以上まで高めることも可能です。

相談者

お客さんに長く続けてもらうには、どうしたらいいんだろう…

スモビジマン

トレーニングの成果を一緒に喜び、会員同士が交流できる場を提供することが、顧客の満足度と定着率を高める鍵ですよ。

顧客一人ひとりに寄り添い、単なるトレーニング施設以上の価値を提供することが、長期的なファン獲得と経営安定化につながります。

RIZAPやエニタイムフィットネスの成功事例から学ぶ運営のコツ

他社の成功事例を分析することは、自社の強みやポジショニングを明確にし、効果的な運営戦略を立てる上で非常に有効です。

例えば、RIZAPは「結果にコミットする」という強いブランドメッセージとマンツーマン指導により、客単価を約40万円にまで高めています。

一方、エニタイムフィットネスは月額8,000円前後の低価格と24時間営業の利便性を打ち出すことで、会員数を拡大しています。

このように、ターゲット顧客に合わせてサービス内容や価格設定を最適化することが、ジム経営の成功に直結します。

よくある失敗事例とその回避策

ジム経営で失敗につながる原因の多くは、資金計画の不十分さや集客戦略の弱さがほとんどです。

よくある例としては、開業エリアの市場調査を行わず、家賃が売上の50%を超えてしまうケースがあります。

また、初期の広告費をかけなかったことで、開業から3ヶ月経っても目標会員数の20%しか集まらないといった事例もあります。

相談者

せっかく開業するなら絶対に失敗したくないけど、何に気を付ければいいの?

スモビジマン

損益分岐点を正確に計算し、それを達成するための具体的な集客プランを事業計画に盛り込むことが最も重要です。

あらかじめリスクを整理し、具体的な対策を準備しておくことで、多くの失敗は避けられます。

ジム開業の夢を実現する具体的な準備と資金計画

ジム開業を成功させるには、情熱だけでなく、入念な準備と現実的な資金計画が欠かせません。

ここでは、開業形態の選択から資金調達、事業計画、税金対策まで、夢を実現するための具体的なステップを解説します。

特に、独立開業かフランチャイズ加盟かの判断、日本政策金融公庫の融資制度の活用、さらに補助金や助成金を意識した事業計画書の作成は、初期のつまずきを防ぐために重要です。

こうした準備を一つずつ丁寧に進めることで、ジム経営を安心してスタートさせることができます。

独立開業かフランチャイズ加盟か、その選択基準

フランチャイズ加盟とは、親企業からブランド名や経営ノウハウの使用権を得て、その対価としてロイヤリティを支払う経営形態のことです。

独立開業の場合、初期費用は300万円から1,500万円程度に抑えられる可能性がありますが、集客や運営はすべて自分で行う必要があります。

一方、エニタイムフィットネスのようなフランチャイズに加盟すると、ブランド力による集客効果が期待できる半面、加盟金やロイヤリティが発生します。

相談者

未経験から始めるなら、どちらが安心ですか?

スモビジマン

運営ノウハウに不安があるなら、研修制度が充実しているフランチャイズ加盟がおすすめです。ただし、自分の理想のジム像と本部の理念が一致するか、慎重に見極めましょう。

自分の経験値や資金力、そしてどのようなジムを作りたいかというビジョンを明確にして、最適な開業形態を選択することが成功への第一歩となります。

日本政策金融公庫の融資制度と申請のポイント

日本政策金融公庫は、国が100%出資する金融機関で、中小企業や個人事業主への融資を積極的に行っています。

特に「新規開業資金」は、新たに事業を始める人向けの融資制度で最大7,200万円(うち運転資金4,800万円)の融資が可能です。

金利も民間の金融機関に比べて低めに設定されており、ジム開業の資金調達における有力な選択肢になります。

相談者

自己資金が少ないと、融資は難しいのでしょうか?

スモビジマン

自己資金は審査で重視されるポイントですが、熱意と説得力のある事業計画があればカバーできる場合もあります。まずは窓口で相談してみましょう。

融資審査を通過するためには、自己資金の準備と合わせて、なぜこの事業が成功するのかを客観的なデータで示す事業計画書の作り込みが鍵を握ります。

事業計画書の作成方法と活用できる補助金・助成金

事業計画書とは、事業内容や収益見込み、資金計画などをまとめた書類で、融資審査や補助金申請の際に提出を求められる重要なものです。

例えば「小規模事業者持続化補助金」は、販促用のチラシ作成やウェブサイト構築にかかる費用の最大3分の2(上限50万円)が補助される制度です。

このような制度を活用することで、初期費用を大幅に抑えることが可能になります。

補助金や助成金は、申請期間が限られているものが多いため、常に最新の情報をチェックし、事業計画書に盛り込んでおくことが資金繰りを楽にするコツです。

忘れがちな税金対策と会計の基礎知識

減価償却とは、トレーニングマシンなどの高額な設備投資の費用を、法律で定められた耐用年数にわたって分割して経費計上する会計処理のことです。

例えば、150万円のトレーニングマシン(耐用年数6年)を購入した場合、1年あたり25万円を経費として計上できます。

この会計処理により、初年度の利益を圧縮し、納税額を抑える効果があります。

相談者

会計や税金のことが全く分からなくて不安です…

スモビジマン

最初は誰でも不安に感じるものです。開業当初から税理士と契約し、専門家のアドバイスを受けながら進めるのが最も安心ですよ。

開業当初から会計ソフトを導入して日々の取引を記録し、税金の種類と節税の仕組みを理解しておくことが、長期的な黒字経営の土台となります。

まとめ

この記事では、ジム経営の年収は事業規模や業態によって数倍から数十倍の差が生まれることを最も重要なポイントとして解説しました。

さらに、会員100人で黒字化を実現するための具体的な数値と3つの秘訣についても紹介しています。

まずは、検討している物件の家賃と設定予定の会費をもとに損益分岐点を算出しましょう。

その上で、会員100人を想定した年間収支シミュレーションを作成し、融資申請や開業計画に役立ててください。

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この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 一人社長

自らも一人社長として事業を経営し、「一人でも稼げる」「一人でも成長できる」 を実践。
Webマーケティング、BtoB営業、事業戦略を駆使し、社員ゼロで売上を伸ばす経営スタイルを確立。

「一人だからこそ、強く・自由に・スマートに。」をテーマに、独立・経営・集客・時間管理・資金繰り など、一人社長に必要な実践的なノウハウを発信中。

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