フランチャイズトラブル事例10選|契約違反から解約までの対策

フランチャイズのトラブルでポイントとなるのは、発生から7日以内に適切な初動対応をとることです。

この記事では、代表的なフランチャイズ トラブル事例(契約違反、ロイヤリティ未払い、サポート不足、解約に関する紛争など)を取り上げます。

さらに、証拠の保全、契約書の確認、内容証明郵便の送付、消費生活センターや公正取引委員会、弁護士への相談といった初動の流れを分かりやすく解説していきます。

相談者

フランチャイズで問題が起きたら、まず何をすれば7日以内に初動を終えられますか?

スモビジマン

まずは契約書と請求・振込履歴・メールなどの証拠を時系列で整理し、期限を意識して内容証明郵便や専門家相談へ移行してください。

目次

フランチャイズトラブル解決の鍵:7日以内の迅速な初動対応

フランチャイズでトラブルが発生した際、その後の交渉や法的手続きの結果を大きく左右するのが、発生から7日以内の迅速な初動対応です。

この初期段階での行動が、不利益を最小限に抑え、正当な権利を守るための礎となります。

具体的には次の通りです。

  • 交渉を有利に進めるために、まず証拠をしっかり保全する
  • 契約書で確認すべき重要項目を漏れなくチェックする
  • 口頭での約束が持つリスクを理解しておく
  • 時効や手続きの期限を逃さない意識を持つ

こうした対応を計画的に進めていけば、冷静さを保ちながら有利に問題解決へとつなげることができるでしょう。

交渉を有利に進めるための証拠保全

証拠保全とは、トラブルの事実を客観的に証明できる資料を、改ざんや紛失の恐れがない形で確保しておくことです。

フランチャイズトラブルでは、客観的な証拠の有無が交渉の行方を決定づけるため、徹底した証拠保全が重要になります。

例えば、本部とのやり取りを記録したメールやチャット履歴は最低でも過去3年分、売上データや経費の領収書は最低5年分を目安に、スクリーンショットやPDF化してクラウドストレージ(Google Driveなど)にバックアップしましょう。

相談者

具体的にどんなものを証拠として残せばいいの?

スモビジマン

契約書はもちろん、メール、売上データ、写真、音声など、少しでも関係がありそうなものはすべて日付と共に整理して保存してください。

ささいなことと思える記録が、後々決定的な証拠になるケースは少なくありません。

契約書で確認すべき最重要項目

フランチャイズ契約書で真っ先に確認すべきは、契約解除の条件、損害賠償の範囲、そして裁判になった場合の管轄裁判所の3つです。

これらの項目を事前に把握しておくことで、本部との交渉方針を定め、不利な条件を押し付けられるリスクを減らせます。

特に「契約解除」の条項では、どのような行為が違反にあたるのか解除には何日前の予告が必要かといった具体的な記述を確認します。

この確認作業が、一方的な解約や高額な違約金を請求されないための重要な盾になります。

契約書の内容を正確に理解することが、トラブル解決の第一歩です。

口頭での約束が持つリスクと文書記録の必要性

「売上を保証する」「いつでもサポートする」といった口頭での約束は、法的な証拠になりにくい大きなリスクを含んでいます。

フランチャイズ トラブルで「言った、言わない」という事態を避けるためには、すべての合意を文書に残すことが最も有効な手段です。

実際に、裁判では口約束を証明できず、加盟店側が不利になった事例が数多くあります。

重要な取り決めは、必ずメールや議事録などの書面で記録し、双方で確認する習慣をつけることが大切です。

相談者

電話での打ち合わせ内容も記録に残したほうがいい?

スモビジマン

はい、電話後はすぐに「先ほどのお電話の件ですが」と確認のメールを送り、内容を文書化しておくことが非常に有効です。

文書による記録は、あなた自身の記憶を補強し、交渉を論理的に進めるための強力な武器です。

時効や手続き期限を逃さないための心構え

時効とは、一定期間が経過すると権利が消滅してしまう法的な制度です。

損害賠償請求権などには時効があるため、期限を意識することが極めて重要になります。

法的な権利は永遠ではありません。

例えば、契約違反に基づく損害賠償請求権は、損害と加害者を知った時から原則として3年で時効にかかります。

トラブルが発生したら、カレンダーやタスク管理ツール(Trelloなど)で関連する期限をすべて記録し、逆算して行動計画を立てる必要があります。

時効や手続き期限を常に意識し、迅速に行動することが、泣き寝入りを防ぐための最後の砦となります。

フランチャイズで実際に起こるトラブル事例10選

フランチャイズを運営するうえで起こり得る代表的なトラブルをあらかじめ把握しておくことは、リスクを避けて事業を守るための大切な第一歩です。

ここでは、契約違反や金銭トラブル、サポート不足、さらには契約解除に関わるものまで、実際に発生する可能性のある10のフランチャイズトラブル事例を取り上げて解説します。

これらの事例を自分の問題として意識し、もしもの事態に備える知識を身につけておきましょう。

契約違反:本部による一方的な仕様変更や虚偽説明

契約違反とは、契約書に定められた内容を一方の当事者が誠実に履行しない状態を指します。

本部が加盟店の同意なく、突然店舗の運営マニュアルや商品仕様を大幅に変更したり、契約時に「月商300万円は確実」といった虚偽の説明をしていたことが発覚するケースが報告されています。

相談者

契約内容が急に変更されたら、どうすればいいの?

スモビジマン

まずは契約書を再確認し、変更が契約違反にあたるか確認します。変更の経緯を記録し、本部に文書で説明を求めましょう。

契約時の説明と現状が異なる場合は、速やかに契約書を確認し、フランチャイズトラブルに詳しい弁護士などの専門家へ相談することが重要です。

金銭問題:加盟金返金やロイヤリティ未払いをめぐる対立

金銭問題は、フランチャイズ契約の中でも発生しやすい代表的なトラブルのひとつです。

加盟金やロイヤリティ、違約金などの支払いをめぐって対立が起こることがあります。

例えば「業績不振を理由に加盟金を返してほしい」と加盟店が求めても、本部は契約書を根拠に拒否するケースが少なくありません。

逆に、加盟店がロイヤリティの支払いを滞らせた結果、高額な遅延損害金を請求される例も報告されています。

相談者

ロイヤリティの支払いが厳しい時、どう交渉すれば?

スモビジマン

まずは経営状況を正直に本部に報告し、支払計画の見直しを相談します。一方的な未払いは契約解除のリスクを高めますよ。

金銭に関する取り決めは契約書の記載がすべてになります。

支払いが困難な場合でも、まずは本部に相談し、交渉の記録を残すことが大切です。

サポート不足:不十分な研修や指導

サポート不足とは、契約時に取り決められていた本部からの研修や経営指導、販促支援などが、質・量の両面で十分に行われない状態を指します。

例えば、開業前の研修がわずか3日で終わってしまったり、スーパーバイザー(SV)の巡回が半年に1度しか行われないといったケースです。

必要な支援を受けられず、経営難に陥るフランチャイズ 加盟店のトラブルは少なくありません。

相談者

本部のサポートが足りないと感じたら?

スモビジマン

契約書で約束されたサポート内容を確認し、具体的な不足点をリストアップして文書で改善を要求しましょう。

約束されたサポートが提供されない場合は、債務不履行として本部の責任を追及できる可能性があります。

支援内容と実績を記録しておくことが重要になります。

過剰な干渉:本部による過度な指導やノウハウ流出の懸念

過剰な干渉とは、本部の指導が行き過ぎて、加盟店の自主的な経営を大きく制限してしまう状態を指します。

具体的には、毎日の売上報告に加えて従業員のシフト管理にまで細かく指示が入るケースや、加盟店が独自に開発した新メニューのレシピ提出を求められる事例があります。

こうした状況では、経営の自由が奪われるだけでなく、ノウハウ流出のリスクも懸念されます。

相談者

本部からの指示が細かすぎて、経営の自由がない…

スモビジマン

どの部分が過剰な干渉にあたるのか、契約書の「経営指導」の範囲と照らし合わせて確認します。そのうえで、改善を求めるのがよいでしょう。

オーナーとしての経営裁量を守るためにも、本部との適切な距離感を保つことが求められます。

商圏侵害:近隣への同チェーン出店による売上減少

商圏侵害は、本部が加盟店の近隣に同じチェーンの店舗を新たに出店し、加盟店の売上が減少するトラブルです。

これは「テリトリー権」の侵害にあたる可能性がありますが、契約書にテリトリー権が明記されていないケースも多く、紛争の原因になりがちです。

実際に、自店の半径500m以内に同チェーンの新店舗がオープンし、売上が30%減少したという事例も報告されています。

契約前にテリトリー権に関する条項を十分に確認し、必要なら具体的な範囲を明記するよう交渉することが、将来のトラブル予防につながります。

契約解除:解約時の違約金や立ち退き要求

フランチャイズ契約を期間の途中で解除しようとすると、高額な違約金を請求されることがあります。

これを「フランチャイズ解約トラブル」と呼びます。

例えば、契約期間の途中で解約を申し出た際に、違約金として500万円を請求されたり、店舗の原状回復費用として高額な見積もりを提示され、立ち退きをめぐる紛争に発展することもあります。

相談者

やむを得ず解約したいけど、違約金が高すぎる…

スモビジマン

契約書の中途解約条項と違約金の算定根拠を確認します。金額が不当に高い場合は、弁護士に相談して減額交渉を行う道があります。

解約を検討する際は、まず契約書で定められた手続きと費用を確認し、慎重に準備を進める必要があります。

強制的な仕入れ:指定業者からの設備・原材料購入の強制

本部や指定業者から、市場価格よりも大幅に高い金額で設備や原材料の購入を強制されるケースがあります。

その結果、加盟店の利益が大きく圧迫されてしまいます。

例えば、市場価格の1.5倍で本部指定の食材を購入しなければならない飲食店や、特定のリース会社を通じて高額な厨房設備を導入させられるケースなどが報告されています。

このような行為は、場合によっては独占禁止法で禁じられている「優越的地位の濫用」にあたる可能性があります。

会計・労務問題:不透明な会計処理や本部側の労務問題

会計・労務問題とは、本部の会計処理が不透明であったり、本部側の労務トラブルが加盟店に影響を与えるケースを指します。

例えば、加盟店が毎月支払っている広告宣伝分担金の使途が開示されないケースがあります。

また、本部の従業員に関する労働問題が報道され、ブランドイメージが損なわれた結果、売上が落ち込む事態も起こり得ます。

相談者

本部の経営状態が不安なのですが…

スモビジマン

定期的に開示される決算情報などを確認し、経営状態を注視します。不明な点は文書で質問し、回答を記録として残しておくことが大切です。

健全なフランチャイズ関係は、本部の透明性と信頼性の上に成り立っています。

責任転嫁:顧客クレーム対応の丸投げ

責任転嫁とは、本来は本部が対応すべき商品の欠陥やサービス上の問題に関する顧客クレームを、すべて加盟店に押し付けるトラブルを指します。

例えば、本部が供給した食材に異物が混入していたにもかかわらず、顧客への謝罪や賠償を加盟店に負担させた事例があります。

さらに、本部のシステムエラーによる二重請求のクレーム対応を、加盟店に任せきりにしたケースも報告されています。

クレーム対応の責任範囲は、契約書で明確に取り決めておくことが理不尽な要求を避けるために重要です。

競業避止義務:契約終了後の活動制限に関する紛争

競業避止義務とは、契約終了後、一定の期間・地域において同種の事業を行うことを禁じる義務のことです。

この制限が過度に厳しいと、加盟店オーナーが培った経験やスキルを活かせなくなり、生活の糧を失うことになりかねません。

「契約終了後5年間、半径10km以内での同業種での開業を禁止する」といった条項が、職業選択の自由を不当に制限するものとして紛争になることがあります。

相談者

契約が終わっても、同じ仕事ができないのは困ります!

スモビジマン

競業避止義務の期間、場所、職種の範囲が合理的であるかを確認します。過度な制限は無効と判断される可能性もありますよ。

契約を締結する前に競業避止義務の条項を十分に確認し、不当に厳しいと感じた場合は修正を求める交渉が必要です。

トラブル発生から解決までの具体的な対策と手順

フランチャイズトラブルが発生した際、最も重要なのは冷静かつ迅速な初動対応です。

感情的に行動するのではなく、法的な根拠に基づいた手順を踏むことで、交渉を有利に進めることが可能になります。

まずは証拠を収集し、契約書の内容を再確認します。

その後、記録に残る形で本部と交渉し、必要に応じて内容証明郵便を送付する流れが基本です。

また、将来の紛争を防ぐための予防策や、万が一に備える紛争予防保険についても解説します。

これらのステップを着実に実行することが、不利益を最小限に抑え、円満な解決に至るための最短ルートです。

ステップ1:証拠の収集と時系列での整理方法

交渉や裁判の場で自分の主張を裏付けるためには、客観的な証拠が何よりも重要になります。

口頭での約束は「言った・言わない」の水掛け論になりやすいため、文書やデータとして残っているものが強力な武器になります。

トラブルの原因となった事象に関連する書類やメール、写真などを、最低でも直近1年分は集めましょう。

収集した証拠は日付順に並べ、何が起きたのかを第三者にも分かりやすく説明できるように整理することが肝心です。

相談者

具体的にどんなものを集めればいいの?

スモビジマン

契約書やメールはもちろん、日々のやり取りのメモや写真も有力な証拠になりますよ。

集めた証拠は、冷静に事実を裏付けるための重要な資料となります。

スマートフォンで撮影したデータは、Google DriveやDropboxなどのクラウドストレージに保存しておくことで、紛失のリスクを減らせます。

ステップ2:契約書の確認ポイント-解除・損害賠償・管轄裁判所

フランチャイズ契約書は、本部と加盟店の権利や義務を定める、最も重要な基本書類です。

トラブルが発生した場合には、まず契約書の該当条項を正確に確認する必要があります。

特に注意したいのは、契約解除の条件、損害賠償の範囲、紛争時の管轄裁判所の3点です。

これらの条項は、解決の手順や最終的な金銭的負担に大きく影響を及ぼします。

契約書の確認を怠ると、思わぬ不利益を受ける可能性があるため注意が必要です。

これらの条項を正確に理解することで、交渉の方針を立てやすくなります。

もし内容の解釈に不安があれば、この段階で弁護士などの専門家に相談することをおすすめします。

ステップ3:本部との交渉・記録に残る文書での連絡方法

本部と交渉を始める際は、「言った、言わない」というトラブルを避けるために、やり取りを必ず記録に残すことが大切です。

電話での口頭連絡は手軽ですが、後から内容を証明するのが難しくなります。

そのため、要求や事実確認は原則としてメールや書面など、形に残る方法で行いましょう。

文書でのやり取りは、こちらの主張を正確に伝えられるだけでなく、相手に冷静な対応を促す効果も期待できます。

相談者

電話で話した内容はどう記録すればいい?

スモビジマン

通話後に内容を要約した確認メールを送ることで、やり取りを文書化できます。

冷静で論理的な文書によるやり取りは、誠実に交渉へ向き合う姿勢を示すことにつながります。

さらに、その記録は万が一法的手続きへ発展した際に、重要な証拠として役立ちます。

ステップ4:内容証明郵便の送付タイミングと記載内容

内容証明郵便とは、「いつ、どのような文書を、誰が誰に送ったのか」を日本郵便が証明するサービスです。

交渉の場面で強い意思を示すために、有効な手段となります。

メールや通常の書面での連絡に本部が誠実に応じない場合は、トラブル発生から14日以内を目安に、内容証明郵便の送付を検討するとよいでしょう。

法的な強制力はありませんが、相手に「法的手続きも視野に入れている」という本気度を伝え、交渉の場に引き出す心理的なプレッシャーを与える効果があります。

内容証明は法的な意味合いが強い文書なので、送付する前には弁護士に相談し、記載内容に不備がないか確認してもらうことが賢明です。

この一手間が、その後の展開を大きく左右します。

トラブルの予防策:契約前の弁護士チェックと交渉記録の習慣化

これまでに紹介した対策はトラブル発生後の対応ですが、本来もっとも望ましいのはフランチャイズトラブルを未然に防ぐことです。

そのために欠かせないのが、契約前の準備です。

契約書に署名・捺印する前には、弁護士に依頼して契約内容を法的な視点からチェック(リーガルチェック)してもらいましょう。

弁護士費用は契約の内容や複雑さによって変わりますが、一般的には5万円から20万円程度が相場です。

将来の大きな損失を避けるために考えれば、必要な投資といえます。

相談者

契約後のやり取りで気をつけることは?

スモビジマン

重要な打ち合わせ内容は、必ず議事録や確認メールとして記録を残す習慣をつけましょう。

地道な記録の積み重ねが、いざという時に自分自身を守る最大の武器になります。

面倒に思えるかもしれませんが、この習慣が安定した事業運営の土台となるのです。

紛争予防保険の検討:損害保険ジャパンのサービス例

万が一のフランチャイズトラブルに備えるもう一つの方法として、紛争予防保険(弁護士費用保険)の加入を検討することも有効です。

この保険は、訴訟になった際の弁護士費用や、場合によっては損害賠償金の一部を補償してくれます。

例えば、損害保険ジャパンの「事業活動総合保険(ビジネスマスター・プラス)」には、法務・労務トラブルなどに対応する弁護士費用補償特約を付帯できる場合があります。

トラブルが発生してからでは加入できないため、事業を始める段階で検討しておくことをおすすめします。

保険はあくまで「転ばぬ先の杖」ですが、弁護士への相談ハードルが下がるという心理的なメリットは大きいです。

月々の保険料はかかりますが、経営上の安心材料として、一度は検討してみる価値があるでしょう。

専門家や公的機関への相談:具体的な窓口一覧

フランチャイズ トラブルに直面したときは、一人で抱え込まずに外部の専門家や公的機関へ相談することが、早期解決につながる大切なポイントです。

各機関にはそれぞれの役割と強みがあるため、状況に応じて使い分ける必要があります。

ここでは、具体的な相談先として横浜市消費生活総合センター、神奈川県よろず支援拠点、公正取引委員会、さらに日本弁護士連合会を通じた弁護士の探し方について解説します。

それぞれの窓口の役割を理解し、自分の状況に最も合った機関に相談することが、問題解決への近道となります。

横浜市消費生活総合センターの活用法

横浜市消費生活総合センターは、市民と事業者間の契約トラブルに関する相談を受け付ける、横浜市の公的な窓口です。

フランチャイズ契約であっても、加盟店の事業規模や知識が消費者に近いと判断される場合には、相談対象となります。

事業者からの相談も受け付けており、契約上のトラブルや本部との交渉方法について、専門の相談員から具体的なアドバイスを受けることが可能です。

相談者

地元の窓口で、具体的にどんなサポートを受けられるの?

スモビジマン

契約内容の確認や本部との交渉方法について、中立的な立場から助言を受けられます。必要に応じて、あっせん(話し合いの仲介)の手続きも依頼できますよ。

トラブル解決の第一歩として、まずは身近な公的機関である消費生活総合センターに電話で問い合わせてみましょう。

神奈川県よろず支援拠点での経営相談

神奈川県よろず支援拠点とは、国が設置する中小企業や小規模事業者のための無料経営相談所です。

フランチャイズのトラブルは、単なる契約問題ではなく、事業経営そのものを揺るがす重大な問題と言えます。

この拠点には、中小企業診断士や弁護士といった各分野の専門家がコーディネーターとして在籍しており、無料で何度でも相談できるのが大きなメリットです。

トラブル解決に向けた法的な助言だけでなく、今後の資金繰りや事業計画の見直しといった経営面でのサポートも期待できます。

トラブルが経営に与える影響を最小限に抑えるためにも、経営の専門家が集まるよろず支援拠点は積極的に活用すべき窓口です。

公正取引委員会の相談窓口と役割

公正取引委員会は、独占禁止法や下請法を運用し、事業者間の公正な競争を促進する国の行政機関です。

フランチャイズビジネスにおける、本部と加盟店間の圧倒的な力関係から生じるトラブルに対応します。

本部による一方的なロイヤリティの変更、不当な商品の購入強制、競合店の出店制限など、「優越的地位の濫用」が疑われる行為は、独占禁止法違反にあたる可能性があります。

このようなケースでは、公正取引委員会に相談・申告することで、本部に対する調査や指導を促すことができます。

相談者

国の機関に相談するのはハードルが高そう…

スモビジマン

電話やウェブサイト上の申告フォームから、匿名で情報提供することも可能です。すべてのケースで調査が入るわけではありませんが、悪質な本部への強力な牽制になります。

フランチャイズ本部側の違法行為が疑われる深刻なフランチャイズトラブルでは、公正取引委員会が非常に有力な相談先となります。

日本弁護士連合会を通じた弁護士の探し方

日本弁護士連合会(日弁連)は、全国の弁護士および弁護士会を会員とする法人であり、法律の専門家である弁護士を探すための情報を提供しています。

法的措置や本部との代理交渉を具体的に検討する段階では、弁護士への相談が不可欠です。

日弁連が提供するポータルサイト「ひまわりサーチ」を活用すれば、全国約45,000人以上の登録弁護士の中から、フランチャイズ問題の取り扱い経験が豊富な専門家を、地域や分野で絞って効率的に探せます。

最終的な解決に向けては、フランチャイズ弁護士への相談が最も確実な手段です。

まずは法律相談を利用し、今後の見通しや費用について確認することをおすすめします。

まとめ

本記事では、フランチャイズ トラブルの代表的な事例と対応手順を紹介しました。

特に「発生から7日以内の迅速な初動対応」の重要性に焦点を当て、証拠の保全から内容証明郵便の活用、相談窓口の利用までを具体的に解説しています。

まず、発生から7日以内に証拠を時系列で整理しながら収集し、契約書の内容を確認しましょう。

必要に応じて14日以内を目安に内容証明郵便を作成・送付し、その後は消費生活センター、公正取引委員会、あるいはフランチャイズに詳しい弁護士へ早めに相談することが大切です。

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

編集長のアバター 編集長 一人社長

自らも一人社長として事業を経営し、「一人でも稼げる」「一人でも成長できる」 を実践。
Webマーケティング、BtoB営業、事業戦略を駆使し、社員ゼロで売上を伸ばす経営スタイルを確立。

「一人だからこそ、強く・自由に・スマートに。」をテーマに、独立・経営・集客・時間管理・資金繰り など、一人社長に必要な実践的なノウハウを発信中。

目次